高級フレンチ「”カラス”のポワレ」(6500円)を食べてみた

ウサギやウズラなど、野生動物を丸ごと使ったフランス料理、ジビエ。最近、その贅沢なジビエ料理の食材に、あの「カラス」が仲間入りしているという。

その“カラス料理”を出しているのは、信州の名フレンチレストラン「エスポワール」。食材のカラスは、長野の空を飛び交っている「ハシボソガラス」だという。(ちなみに首都圏に多いのは、クチバシがちょっと太いハシブトガラス)。シェフの藤木徳彦さん(41)に話を聞いた。

「カラスの調理を考えだしたのは7年前。ジビエ料理について書かれたフランスの古い本に『カラス肉は大変に美味である』という記述を見つけて。そんなに美味しいならぜひ挑戦したいと思い、地元の猟師さんからカラスを仕入れたんです。1年前からお出しするようになり、今では1日に5〜6組のお客様からご注文があります」

さっそく記者も「カラスのポワレ 赤ワインソース」(6500円)をオーダー。出てきた皿の上には、黒い羽毛をむしられ頭を二つに開かれた“カラスの姿焼き”が。しかしそのグロテスクな見た目とは裏腹に、赤身肉にはまったく臭みがない。鳥の砂肝のような食感で、肉自体の味が濃く、脳みそ部分は白子に生クリームをかけたような濃厚さ。これが、そこら辺を飛び回っている害鳥・カラスとは思えない美味さだ。

長野県では年間1億円にも上がる害鳥被害のため、毎年1万羽を捕獲しているが、その大半が焼却処分されている。帯広畜産大学の調査によると、微生物検査・農薬検査ともにカラス肉の食用はまったく問題ないという。カラス料理が浸透すれば、まさに一挙両得となるはずだ。

 

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