「サービス付き高齢者向け住宅」悪徳業者にだまされない方法

「これまで、高齢者向け賃貸住宅には、『高齢者専用賃貸住宅』など3種類の住宅制度がありましたが、昨年10月20日に『サービス付き高齢者向け住宅』(以下、サ付住)に一本化されました。介護や医療と連携し、高齢者が安心して生活できる環境を整えるのが目的です」(住宅コンサルタント・平賀功一さん)

老後、介護が必要になっても、ひとりになっても安心して暮らしたいという高齢者にいま、注目されているのが『サ付住』。規模や設備、サービスなど、一定の条件を満たした住宅は、サ付住に登録できるとあって、これまでの高齢者専用賃貸住宅が登録するほか、新しい住宅も登録を目指し、続々建設中だ。

「いま、サ付住を造れば、国交省から100万円の補助金が出ます。今年度は約350億円の予算がほぼ埋まっているので、3万戸は新しい住宅ができるはず。サ付住の数は今年中に急増し、7万戸になる見通しです」(サービス付き高齢者向け住宅協会・奥村孝行事務局長)

サ付住は、一般の賃貸住宅より家賃や共益費が2〜3万円高く、生活支援サービスで2〜3万円上乗せされる。食事費用が4〜5万円、介護保険を利用して、介護費用が最大2万円(要介護2の場合)と考えても、有料老人ホームより月額の生活費が安いケースが多いという。しかし、選択を間違えるとトラブルになる可能性も。

「制度が始まったばかりで、外部からの指導監査体制が整っていませんから、悪質業者が出る可能性もないとは言い切れません。介護を理解していない業者も参入し始めていて、入居時の説明不足によるトラブルが後を絶ちません」(経営コンサルタント・濱田孝一さん)

これからもサ付住は増え続ける見込み。老後を安心して暮らすため、素人業者や悪徳業者は見極めたい。そこで、そんな業者を見極める5つのチェック項目をご紹介。こんな高齢者向け住宅は要注意だ!

【1】居室がたくさん空いている(入居者が集まっていない)

【2】強引に契約を迫る。契約を急がせる

【3】何を聞いても『安心、快適』などの美辞麗句が多い

【4】『多分、恐らく』などの曖昧な説明が多い

【5】営業マン以外のスタッフの態度や言葉遣い、服装の乱れ

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