「デパートですから品質に対する安心感がある。おいしさも一定のレベルは当然クリアしているはずと。人々が行列を作るのは、そんなデパートならではのプレミアム感に引かれてのことでしょう」(ifs未来研究所所長・川島蓉子さん)

 

大阪・阪急うめだ本店前に朝から延びる行列があった。開店と同時に先頭が向かった先は、今年4月、地下1階にオープンしたカルビーの百貨店直営店舗「グランカルビー」だ。そこで販売されているのが、カルビー史上“最厚”をうたい、一般的なポテトチップスの約3倍の厚さの「ポテトクリスプ」(全6種・各540円)。平日でも約3時間待ちで、ほぼ午前中には完売だとか。

 

「『これまでにないポテトチップスを作ろう』と思いました。“百貨店バージョン”ということで、グレードをぐっと上げて素材にこだわり、洗練された味に仕上げました。“カジュアルな高級感”とでも言うのでしょうか、1箱500円程度の手軽さで、ちょっとした高級感を楽しめるところがわかりやすいのでしょう。『高級なポテトチップス?なんやちょっと食べてみたいなあ』となる」

 

そう話すのは、巨大デパ地下全体を仕切るフード販売統括部の児玉啓輔さん。阪急うめだ本店には、ほかにも「西の手土産」としておススメな商品がある。その中から3品を紹介。

 

【クラブハリエのリーフパイ】(3枚入り540円)。バームクーヘンで有名な同店が作るパイ専門店。もともとは門外不出の伝統菓子だった。日保ちも15日と手土産に最適。

 

【一心堂のフルーツ大福】(レッドメロン303円)。30年以上の歴史をもつ地元和菓子店。中身はメロンのほか、イチゴ、パイナップル、桃、スイカと、幅広い年代に喜ばれそう。

 

【あしや本竹園のコロッケ】(1個108円)。店内で揚げている老舗精肉店の但馬牛使用のコロッケ。

 

東京でも長い行列を発見!西武池袋本店に、今年1月にオープンしたのは、世界初の「ネスレ キットカット」のスイーツ専門店「キットカット ショコラトリー」だ。なかでも人気なのが1日300本限定、高木康政シェフ監修の高級キットカット「サブリム ビター」(1本324円)。西武池袋はこれまでも“オンリーショップ”にこだわってきた。長年食品売場の企画を担当してきた浅尾幸政さんは次のように語る。

 

「6年前の全館改装にあたり、西武池袋本店にしかない商品をとプライベート商品(PB)に力を入れてきました。そんな“ウチだけの商品”への熱い思いが、今回の『キットカット』専門店にもつながったのでは」

 

そのほかにも、西武池袋本店にはおススメな商品がある。そこで、他店の商品もまじえ、おススメ「東の手土産」3品を紹介。

 

【ボン+ボンヌのアニバーサリー】(OBAKEシリーズ各454円/西武池袋本店)。約30種類のオリジナルデコレーションも楽しめるクッキー。子供の記念日やお祝い事にも喜ばれるかわいいデザイン。

 

【トウキョウフフ ムースフロマージュ】(プレーン260円/プランタン銀座)。北海道産クリームチーズを使ったプチサイズのチーズケーキ。「いろいろなものを少しずつ楽しみたい」という欲張りな女性へ!?

 

【西光亭のくるみクッキー】(1,296円/松屋銀座、西武池袋本店、伊勢丹新宿店など)。おいしさはもちろんパッケージの絵柄が好評。「ありがとう」「頑張って」などメッセージ入りのボックスも定番に。

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