「増税やガソリン高騰の影響もあり、今年は特に青春18きっぷに注目が集まっています」と話すのは、旅行ジャーナリストの鎌倉淳さん。

 

青春18きっぷとは、JRの普通列車、快速列車が1日乗り放題になる期間限定の切符で、例年、春・夏・冬の3回発売される。価格は、1枚1万1千850円で、5回まで利用できるので、1回あたりの価格は2千370円。これだけで、東京から京都へ移動できてしまうのだから、使わない手はない。

 

「でも、青春18きっぷって、交通費は安くすんでも移動時間が長くて退屈じゃない?」と思う人もいるのでは?そこで、青春18きっぷを楽しむための5つのコツを紹介。

 

【1】グルメ、アクティビティにお金をかけられる

交通費が浮いた分、ふだんなら予算オーバーで諦めていた高級ディナーやクルージングなどに予算が割ける。

 

【2】景色の変化を楽しむ

新幹線や飛行機だと、目的地に着くまであっという間。普通列車なら、都会の景色が田園風景に変わっていく様子をじっくりと味わえば、旅情も深まる。都会から離れたら、雄大な自然の景観を楽しむチャンスも。

 

【3】時間を楽しむ

慌ただしい日常から離れるのも旅の楽しみ。たとえば、ときおり車窓の景色に目を向けつつ、読書にふけるのは、とても贅沢な時間の過ごし方ではないだろうか。

 

【4】乗客観察を楽しむ

地域の人々の足でもある普通列車。乗客同士が、聞き慣れない方言で会話しているのを聞くのもまた楽しいもの。「異なる文化」を感じることができるはず。

 

【5】気ままな旅ができる

このきっぷのいちばんのメリットは、途中下車ができること。気になる駅があれば、途中で計画を変更してもいいし、長くとどまってもOK。ただし、郊外では本数が少ないので時刻表の確認は必須だ。

 

青春18きっぷを目いっぱい活用しつつ、グルメと温泉も堪能できるおいし〜いコースとして、前出の鎌倉さんがイチ押しなのは、話題のスポットを押さえた大阪—城崎温泉コース。大阪から福知山線で和田山まで行き、山陰本線で城崎温泉へ。帰りは和田山から播但線で竹田、姫路を通り大阪へ。

 

野々村前県議の「号泣会見」で注目を浴びた城崎温泉。最も新しい外湯「さとの湯」は、ハーブの蒸気に包まれる蒸し風呂・ハマームレストやクールサウナなど変わったものもあり楽しめる。食事では「おけしょう鮮魚の海中苑 駅前店」の海鮮丼がおすすめ。大河ドラマ『軍師官兵衛』の舞台・姫路では、銘柄豚「姫路・グルメポーク桃色吐息」を。脂っぽくなく、あっさりとしたうま味がある。

 

「竹田城に登ってみるのもいいでしょう。『日本のマチュピチュ』と呼ばれる山城からの景色は抜群です」(鎌倉さん)

 

青春18きっぷの夏の発売期間は8月31日までだが、利用は9月10日まで。計画を練って、「安くて贅沢」な旅を!

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