かつて韓流ブームに沸いた町、東京・新大久保。その中でも代表的な観光地となったのが、職安通り沿いにあるドン・キホーテ新宿店の横を抜けて大久保通りに至る、通称「イケメン通り」。一時期のような韓流ブームの盛り上がりが去った今、この通りに新たなものが急増している。それが「占い」のお店だ。
「イケメン通りは何度も来たことがありますが、こんなに占いのお店が増えていたとは、あらためて驚きでした。ホント、いつの間に?」
そう語るのは、占い愛好家の松下絵美さん(31)。じつは韓流も大好きという松下さんがそんな感想を述べるほど、急激に数を増やした占いのお店。そのほとんどが個人営業。新しいお店とはいえ、それぞれの占い師のキャリアは長い。みなほかの地域で経験を積んできた人たちばかりなのだ。そこで今回、松下さんに特命記者として、実際にそのなかの2店で鑑定を受けてもらった。
【春山の鑑定室・しゅんざん先生】料金・手相1,000円、九星気学3,000円、吉方風水5,000ほか
鑑定室には相談のブースが2席。占い師歴30年のしゅんざん先生を筆頭に、経験と実績を積んだ彼の弟子8人が交代で占いを担当する。得意な占いは「動の運命学」といわれる九星気学だ。
「闘い・戦争の運命学とも呼ばれ、四囲の情勢が絶体絶命の際、突破のための糸口を探すために使われました。生年月日などから開運の方位を割り出し、目的に合わせて具体的な行動を示します」(しゅんざん先生)
というわけで松下さんに課せられたのは、「6月×日、13〜14時の間に熱海の××神社に行き、××の札をもらうこと」という、かなり具体的な結果!
「示した日時、方角、場所は今のあなたにとってすべてが大吉に動き、運命をよい方向に変えられるもの。当たるのは当たり前!結果を出すのが占いです」(しゅんざん先生)
【占いの館 開運の扉・徐錦怜先生】料金・手相995円、易占い3,000円、タロット2,000円ほか
中国生まれの韓国人で、横浜の中華街から新大久保に移ってきて4年。2年前に独立し、占いの館をオープンさせた。
「占い師歴は20年、これまで3万人以上を鑑定してきました。韓国で四柱推命を学び、中国にも足を運んで易学を学びました」(徐先生)
解釈が難しく、勉強だけで3年以上かかるといわれる「六爻占術」を得意とする。中国で古くから伝わる六爻占術は、コインを使うのが特徴。相談者が3枚のコインを6回振り、出たコインのうち、裏が出た枚数を数えて解釈する、というもの。一説には、的中率95%とも!出た結果からの分析内容は辛口。悩み事について、白黒ハッキリとしたアドバイスを与えてくれる。
「悩みを心の中でつぶやきながら、コインに集中しました。たしかに当たってます!」(松下さん)
これからの新大久保は、韓流ファンだけでなく、占いファンからも注目を浴びる町になりそうです!