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神社仏閣へ出かけ「今年1年がよい年になりますように」と祈る初詣では、日本人にとって欠かせない新年の習慣。

 

「初詣では、日ごろお世話になっている神様、仏様に今年も無事に新年を迎えられたことを感謝するのが目的。神社でも寺院でも、ふだんからお参りに行く場所であることが重要でしょう。全国的には神社への初詣でが多いですが、関東では寺院へ行く人も多いといわれています」

 

こう話すのは、寺と神社の旅研究家の吉田さらささん。初詣でに出かけて伝統的な“お作法”を味わうのも参拝の醍醐味だ。そんな意外と知らない正しい参拝の“お作法”を紹介。

 

■初詣でに行く時間帯は朝、昼、夕のいつがいいの?

 

基本的にどの時間でも問題ないが、午前中のうちにお参りするのがおすすめ。1日が始まったばかりの午前中は、気力、体力ともに満ちているので、ベストな状態で神様、仏様に向き合えて願いも届きやすくなるかも?

 

■生理中にお参りしてはいけないって本当?

 

「神様は穢れを嫌う」というように、神道では、死や血は“穢れ”として避けるべきものと考えられてきた。また、女人禁制の場所や女性が参加できない神事があるなど、女性そのものを“穢れ”とする考え方も。

 

「しかし現在、ほとんどの神社が女性に開かれ、神社側で生理中の参拝を禁止するルールもありませんから、初詣でのような一般的なお参りの場合は気にしなくても大丈夫でしょう」(吉田さん・以下同)

 

■複数の寺社で初詣でをはしごするのは失礼?

 

「とくに問題ありませんが、基本的に初詣では地域の寺社にお参りに行くもの。有名な寺社もいいですが、まずは自宅の近くや、通勤途中にいつも通る寺社など、ふだんからなじみのある場所へお参りしてみては?」

 

いつもお世話になっている神様、仏様への新年の挨拶から始めよう。

 

■鈴や鰐口を鳴らすタイミングはいつ?

 

参拝で鳴らす鈴や鰐口は、人によっておさい銭を投げる前だったり、後だったりと鳴らすタイミングがバラバラ。鈴や鰐口の音は、神仏に自分の訪問を知らせる意味があると考えられているので、拝礼の最初に鳴らすのが正解。

 

■「二拝二拍手一拝」と「二礼二拍手一礼」は違うの?

 

「『拝』とは、上半身を腰から90度近くに折る丁寧なお辞儀。一方『礼』は、頭を30度程度下げるお辞儀です。全国的なお参りの作法は『二拝二拍手一拝』が標準となっており、神様に対し、より敬意を表すものといえますね」

 

神社本庁の公式サイトでも「二拝二拍手一拝」を参拝作法の基本形として紹介しているが、出雲大社のように「二拝四拍手一拝」が作法となっている例外もある。

 

■参道を歩くときは右側? それとも左側?

 

「『参道の真ん中は神様の通り道なので、右か左を歩くべき』とはよくいわれますが、じつは神社によって考え方が違い、真ん中を歩いてかまわない場合も。左右どちらを歩くべきかについても、とくに決まりはありません」

 

ただし、伊勢神宮のような参拝者の多い神社では、交通整理のために通行する側が決められていることもある。

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