少しの貯金で前向きに!“幸せビンボーマインド”のススメ
(イラスト:ワタナベチヒロ)

コロナウイルス感染拡大でぬぐい去れない収入減への不安……。そんなときは“お金がなくても幸せ”を体験済みの先輩たちに知恵を拝借しましょう。すぐに収入を増やすことは難しいけれど、「すべては気の持ちよう!」と思えたら、しめたものですーー。

 

「休校中でずっと家にいる娘は、編みぐるみにハマっていて。現代っ子らしくユーチューブで作り方を見ながら作っているので、お金がかかりません。家族全員が“極力お金を使いたくない”似た者同士なので、気が合います(笑)」

 

そう話すのは、ホラー漫画家のワタナベチヒロさん。現在、日常にひそむ闇を描いたマンガ『お人形さん』をウェブで連載している。

 

「私の作品は子どもが殺されちゃったりするので、ごめんなさいって思いながら描いています」と話すように、実在の事件をモチーフにドキッとする描写もあるが、当の本人はといえば、ふんわりした癒し系ママさんだ。

 

「出産前後の年収は100万円程度でした。今も多くありませんが、家族3人、幸せにやっています」というマインドは、どのように形成されているのだろう。

 

「私は、バリバリ仕事をするとストレスがたまって、浪費に走ってしまうタイプで……。収入よりも、穏やかに生きることが幸せの基準になっているんです」

 

公営住宅で家賃は安く、年収100万円の年でも、なんとか暮らしていけたという。

 

「わが家の場合、夫のほうがつわもので節約家です。彼は専業主夫なので、情報収集能力にもたけていて。今の政府は、お得な情報は向こうから告知してくれませんから、こちらが調べて申請しないともらえない。申請して貯まったお金をどう増やすかまで考えてくれていて、とても頼もしいです(笑)」

 

とはいえ、いざとなると子どもにだけはお金をかけてしまうケースも少なくないが、それもない。

 

「たくさんの習い事や塾通いといった教育費にばかり使うより、自分たちの収入状況に合わせて、将来のために貯めるほうがいいんじゃない? と思うことはありますね。うちの子は水泳を習っているんですが、区の教室なので、すごく安い。でも、ここだけはお金をかけてあげたい、というポイントはつくっていて、わが家の場合は、それが歯列矯正。あとは、夫婦の老後資金も見すえておきたいと思っています」

 

老後を視野に入れて使わないよう意識していくと、気がつけばお金は残り、貯金に回せるのだという。ほとんど物欲はないが、たまに何かを欲しいと思ったときでさえ。

 

「少しでも貯金があれば、『お金をくずして買うほどかな?』と冷静でいられるんです。結果、買わないことも多い。“欲しいのに買えない”のではなく、“買えるけれど買わない”わけなので、みじめな気持ちになることがありません」

 

もちろん、それには種銭が必要なため、水道を全開にしない、火力は鍋のサイズに合わせて弱めに調整するなど、徹底的に固定費を減らす地道な努力も怠らない。

 

「最近は、娘に『ニンテンドースイッチ』が欲しいとねだられましたが、『自分で貯めて買いなさい』と言いました。極力お金を使いたくない娘は、考えた末にハムスターを買ってお世話をしています。トータルで8,000円くらいでしょうか。体温のある生き物を育てることで、優しい心も育まれますし、ゲームよりお得感がありますね」

 

夫婦が同じ方向を向いていれば、自然と子どもにも伝わる。「ストイックにコスパを追求する夫の姿には尊敬です!」と言うワタナベさんのように、幸せはすべて、見方・考え方の変換しだいなのだ。

 

「女性自身」2020年5月26日号 掲載

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