還元事業&コロナ禍で急増!キャッシュレス貧乏防ぐ5習慣
画像を見る

「便利だからと使っていたら、知らないうちに出費が増えて家計が大赤字になってしまいました」

 

そう嘆くのは、消費税増税にともなう「キャッシュレス・ポイント還元事業」をきっかけに、キャッシュレス決済を導入した共働き主婦の松本俊子さん(仮名・51)。交通系電子マネー「Suica(スイカ)」のアプリをスマホに入れ、スーパーの買い物や飲食店での支払いもスマホで“ピッ”。

 

「とにかくスマホさえあればいいのでラクなんです。しかも、このコロナ禍で、お金のやり取りをしないでいいので感染の防止にもなると思って、使う頻度がどんどん増えました。最初は残高がなくなるたびにお金をチャージしていましたが、頻度が増えたため、残高が7,000円を切ると5,000円が自動的にクレジットカードからチャージされる設定に……。そうしたら10月のSuicaの請求額がなんと5万円! 電子マネーに集中した分、現金の支払いは減りましたが、先月より支出は全体で約2万円も増えていました」

 

キャッシュレス推進協議会の調査によると、ポイント還元事業をきっかけにキャッシュレス決済を使い始めた人は17%を超える。さらに20〜60代の約5割以上、70代以上の約4割が、頻繁に使うようになったと回答した。推進室の担当者はこう説明する。

 

「50代以上は、クレジットカードや、シニア優遇サービスのある『nanaco(ナナコ)』や『WAON(ワオン)』などのプリペイド式の電子系マネーを使用する傾向があります。今年6月末のポイント還元事業終了後も、約8割の方が利用を続けるとしています。新型コロナ感染予防の影響から、お金の受け渡しが必要なく非接触で支払えること、ネットショッピングの利用が増えたことも、利用のきっかけになっているようです」

 

だが、俊子さんのようにキャッシュレス決済を取り入れ、家計がピンチになる事例が後を絶たない。

 

「現金主義から移行して慣れていない間は、出費が大幅に増える傾向にあります。便利だからこそお金を使った感覚が得られず、不必要な買い物もためらわずに、どんどん使ってしまい、お金が残らなくなる。気づかないうちに“キャッシュレス決済貧乏”に陥っている家庭が急増しているんです」

 

そう話すのは、家計の見直しが得意なファイナンシャルプランナーの黒須かおりさん。黒須さんに“キャッシュレス決済貧乏”を防ぐ賢いルールを教えてもらった。

 

【1】決済法は各1つに絞る

 

キャッシュレス決済といっても、クレジットカード、デビットカード、Suicaに代表される交通系電子マネー、プリペイド式電子マネー、そして、○○PayといったQRコード・バーコード決済(スマホ決済)などがある。

 

「決算手段がたくさんあると、それぞれの支出は少額でも、まとめると思わぬ金額になるもの。お金の管理もしにくい。問題を解決するためには、決算手段を絞るのが一番です。クレジットカード、電子マネー、スマホ決算をそれぞれ1つずつ選んで、それだけを使うようにすることをおすすめします」(黒須さん・以下同)

 

【2】使える金額を決める

 

「まず、月の収入から2割を先取り貯蓄にまわします。残りの8割で家賃や光熱費、通信費など固定費を抜いた分が、その月に使えるお金です。日常的な少額決済は電子マネーやスマホ決済で。高額決算はクレジットカードにするなど、使い道を決めて予算化し、事前にお金をチャージしておきましょう。それ以上は使わないと決めれば、残高内でやりくりするようになります」

 

【3】オートチャージは使わない

 

「使いすぎに拍車をかけるのが、オートチャージです。チャージ金額が一定金額を下回ると、あらかじめ決めておいたクレジットカードや銀行口座から自動でチャージをしてくれる、とても便利な機能。しかし“足りない!”と感じることがないので、予算オーバーになりがちです」

 

【4】ポイントに踊らされない

 

キャッシュレス決済のメリットのひとつは、ポイントの還元だ。

 

「しかし、『○○Payで買えば5%戻ってくる』『カードで○○円分購入すれば、今だけ10%還元!』などの文言に引かれて、むやみやたらに買い続けてしまえば支出は増える一方。怖いのは、“お得だからまあいいや”と、無駄遣いに気がつかないこと。1万円を支払って500円分還元されても、その1万円がいらない出費なら、そちらを節約したほうがお金はたまります」

 

【5】家計簿アプリと連動させる

 

50代の主婦がよく使うクレジットカードは後払い式でお金の流れを管理しにくく、プリペイド式電子マネーは、リアルタイムで残高が見えないのがネックだ。

 

「初心者でも使いやすい無料アプリ『マネーフォワードME』や『Zaim』などの家計簿アプリと連動させましょう。支出が記録され、項目を登録しておけば支出の傾向をグラフ化して確認もできます。手書きの記録ではない分、記憶に残りにくいため、1週間に1回は見直す習慣を。たとえば、日曜日の夜に確認して、次の週はどのくらいの予算が使えるのか見直すといいでしょう」

 

キャッシュレス決済は支出の記録が残るので、うまく使えばむしろ節約の助けになるという。正しい使い方を身につけて“キャッシュレス決済お金持ち”を目指そう。

 

「女性自身」2020年11月24日号 掲載

関連カテゴリー: