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「新型コロナウイルスの感染拡大によって日本経済に甚大な被害がもたらされ、私たちの老後やお金の不安は尽きません。“どうすればお金を増やせるの”と悩む前に、まずは“貯まる人”の考え方や行動を知ることが大事なのです」

 

こう語るのは『お金の使い方テク』(朝日新聞出版)の著者である、ファイナンシャルプランナーの内山貴博さんだ。

 

「たとえば、家計簿をつけるにしても、(1)手書きでつける、(2)アプリを使う、どちらがよいと思いますか? 正解は(2)です。操作ひとつで収支をグラフ化してくれますし、ムダな支出が手間もなく一目でわかるため、アプリを使って家計を管理したほうがうまくいきやすいのです」

 

そこで本誌は内山さんに、“貯まる人”になるための2択クイズを出題してもらった。日常生活の消費行動を見直す参考にしてみてほしい。

 

「条件にもよりますが、一般的な“正解”と、その考え方を解説しています。これを機会に、得するお金の使い方を習慣化し、投資などにステップアップする準備をはじめましょう」

 

どれだけお金が貯まる消費行動ができるのか、まずはクイズにチャレンジしてみよう。

 

【第1問】「ほっと一息、晩酌に缶ビールを……。350ml缶と500ml缶、どっちを買うべき?」

 

“量が多いほうがお得!”と思いがちだが、まずは1mlあたりの単価を計算してみよう。どちらもほぼ同じ単価の場合、内山さんが買うべきだと語るのは……。

 

「500mlで飲み足りないなと感じたとき、また500ml缶を開けると結局余らせてしまうことが多いです。2本飲んでも余りにくい350ml缶のほうが、ムダになりにくいといえるでしょう」(内山さん・以下同)

 

こうした考えは、たとえばスーパーなどで1把80円、2把150円のニラが売っていた場合などにも応用できるという。

 

「たくさん食べるなら単価の安いほうを選ぶべきですが、余らせるリスクがあるなら、多少割高でも1把を買うべきです」

 

毎日消費するものは、「350ml缶」などの“最小単位”を買うように心がけたい。

 

【第2問】「日用品を切らしていることに気づいた! スーパーとコンビニ、どっちで買い物をする?」

 

シャンプーや乾電池などの日用品、醤油などの調味料が切れ“いますぐ買いに行かなきゃ”という場面は少なくないだろう。こういうとき、商品がメーカーの希望小売り価格で販売されているコンビニより、スーパーで買い物したほうが安上がりな気がするが……。

 

「スーパーは店舗が広く、レジで会計するまでに並ぶ時間も必要です。安い商品が目に入り、予定外の買い物をしてしまいがち。醤油が足りない、電池が欲しい程度の、買いたいものが限定されている場合は、時間的にも効率的な近所のコンビニのほうをおすすめします」

 

スーパーで“こんなものまで買ってしまった”という経験をしてしまっている人もいるだろう。1〜2点の日用品なら、「コンビニで買う」が正解。

 

【第3問】「家電量販店で大きな買い物『10%ポイント還元』の商品と『10%現金値引き』の商品はどっちを買うべき?」

 

たとえば1万円で売られている家電が並んでいるとする。これを10個買うとすると、10%ポイント還元の場合、10万円を支払って1万円分のポイントがつく。いっぽう、10%現金値引き(ポイント還元なし)の場合は9万円を支払うことに。実質の負担はどちらも9万円のように思えるが……。

 

「11個目の家電を買う場合、還元されたポイントを使えば11個目の支払いはゼロ。しかし、これまでの支払い総額は10万円。いっぽう、現金値引きの場合は11個目も9,000円支払うことになるが、支払い総額は9万9,000円。この例では1,000円とわずかな差ですが、『現金値引き』のほうが支出を抑えられるのです。ポイントを使って商品を購入したときにはポイントがつかないため、このような差が生まれるのです」

 

内山さんはYouTubeチャンネル「FPお金レッスン」でもマネー情報を発信中!

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