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世の中にはたくさんの料理本があるけれど、面倒なのはむしろ食後の皿洗い。そこで、洗い物のプロに最新知見を聞きました。

 

教えてくれたのは、ツイッターに投稿した“カレーなどを作った鍋の洗い物でスポンジが死なずに済む洗い方”に約21万件の“いいね”が集まっている、シェフで料理研究家の麦ライスさん。台所用洗剤の人気商品「チャーミーマジカ」を展開するライオンのリビングケアマイスター・杉本美穂さん、台所用スポンジなどのブランド「スコッチ・ブライト」を展開するスリーエムジャパン・技術担当の原井敬さん、さらに洗い方に困りがちな納豆に関して、老舗メーカーのタカノフーズ・納豆営業推進・市村真二さん。

 

【新常識1】夏場はお湯で洗わなくてもよい

 

「肉の脂は30〜50度くらいで融解するため、5度と30度で比べれば、30度のほうがよく落ちます。しかし、普通の汚れであれば、暑い夏にわざわざお湯を使って洗う必要はなく、水と洗剤で十分。グラスに水滴の跡を残したくない場合は、乾燥が早いお湯ですすぐのがおすすめです」(ライオン・杉本さん)

 

【新常識2】油汚れは水で流してはいけない

 

「先に水で流してから洗ったほうがよさそうですが、水で流すとシンクや排水口、排水管に油が付着してベタベタになってしまいます。そうなると後がより厄介です。皿の汚れは、キッチンペーパーや新聞紙でぬぐってから、洗剤と水で洗ってください」(ライオン・杉本さん)

 

【新常識3】納豆の汚れは手洗いする

 

「納豆の汚れであるポリグルタミン酸は、水溶性の物質。そのため、容器やお皿を2〜3分、水につけておくと、汚れが手でもすぐにはがれる状態になります。ここでスポンジを使ってしまうと、ネバネバがスポンジの中に浸透してしまいますので、納豆汚れにスポンジはおすすめしません」(タカノフーズ・市村さん)

 

【新常識4】洗った後のスポンジ放置では除菌できない

 

「食器を洗った後のスポンジには、泡がついているので除菌効果がありそうに思えます。けれど、その泡には汚れもたくさんついており、むしろ菌が増殖しやすい状況に。使用後は、一度汚れを水で洗い流し、再度除菌ができる洗剤をスポンジ全体に行きわたらせてから置いておくことで、除菌することができます」(ライオン・杉本さん)

 

【新常識5】スポンジの柔らかい面では洗わない

 

「柔らかい面の本来の役割は『泡立てる』こと。食器を洗うのに適しているのはゴワゴワの硬い不織布面です。フッ素加工のフライパンやプラ容器を傷つけたくない人は、パッケージに『研磨粒子なし』や『傷をつけない』などの表記がある商品を選んでください」(スリーエム ジャパン・原井さん)

 

その“正しい”洗い方、思い込みかも!? ふだんの洗い方を振り返り、家事の負担を減らそう!

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