「芸人としては超不安定ですが、節約でガッチリ稼いでいます」
そう話すのは「カッチカチやぞ!」でおなじみのザブングル加藤さん。相方の芸能界引退で、現在はピン芸人としてバラエティ番組出演のほか俳優としても活躍している。
『手取り20万円台からはじめる3,000万円貯金術大全』(宝島社)の著書もある加藤さんは、人気絶頂だった10年ほど前に、都内に約7,000万円の戸建てを購入。そのころから節約に目覚めたという。
「住宅ローンを早く完済したいし、仕事がじわじわ減ってきた焦りもあって節約生活を始めました。その後いろいろありましたが、節約のおかげで今の家計は超安定です」(ザブングル加藤さん・以下同)
節約はつらい、ガマンばかりで楽しくないという人が多いが……。
「僕は喫茶店でネタを書いたり読書するのが日課です。いくら節約生活でもこの日課は変えたくない。でも、喫茶店に月20日行くと、コーヒー1杯350円なら月7,000円。これでは高いので、コーヒー1杯200円のファストフード店に変えました。これで月4,000円です。さらに最近は、コンビニのイートインコーナーの100円コーヒーにしたので月2,000円。僕の日課は変えずに、喫茶店時代より月5,000円も浮きます。その分貯金が増えるのはうれしいし、楽しいですよ」
ケチとは、「経済」の「知恵」だと語る加藤さん。闇営業問題、コロナショック、相方の引退を経て、節約の安心に目覚めた加藤さんの“ケチ生活”格言をピックアップ。
【1】節約で浮いたお金は「副収入」
芸能人はどこでもタクシーで行くイメージがあるが、「移動は基本徒歩」だという。
「タクシーにはほとんど乗りません。タクシー料金はだいたい5キロで2,000円、その5キロを歩くと約1時間です。とすると、1時間歩けば2,000円浮くってことでしょう。つまり“時給2,000円の歩くだけバイト”です。そんな割のいいアルバイトなら、僕は絶対やります」
歩く距離によっては、浮く金額も上げられる、という発想だ。
「また、常にいくらお金が浮くかを考え、節約で浮いたお金を『副収入』と呼んでいます。タクシーを使わず1時間歩いたら2,000円の副収入。健康のために歩いたら、スポーツジムの費用、1回1,000円が浮いて、これまた1,000円の副収入です。生活のいたるところに副収入が転がっています。『タクシーか、歩くか』の選択で、僕は必ず副収入が入るほうを選びます」
副収入といっても、わずか1,000円、2,000円では?
「もっと細かいところでは、おふろの残り湯を洗濯に使うと、水道代が1回約10円浮きます。たった10円ですが、毎日1回洗濯したら1カ月300円。1年で3,600円。10年で3万6,000円。これが一生続くと考えると、侮れません。しかも節約で得た副収入には税金がかかりません。こんなすごい副収入を見逃してはダメです! 副収入はすべてお得に運用できるiDeCoにドーンと入金して、これで老後資金もバッチリです」