■まずは玄関を片付けよう!
【STEP1・玄関】
・“3年履いていない靴”を最初に手放す
・たたきに置く靴は“家族の分+1(サンダルなど)”に
・“おしゃれなゴミ箱”を置いて、不要なチラシを入れる
玄関のたたきに靴がたくさんあると、それを避けようとよろけて転倒する原因にも。最初に“家の顔”である玄関をスッキリさせよう。傷んだ靴は処分の判断がしやすく、片づけのウオームアップにもってこい。残すことにした履き物は、使う人別・頻度別に分けて収納。サクサク進めて片づけの自信をつけて。
【STEP2・クローゼット】
・洋服の“賞味期限”は「3年」「5年」「10年」
・「やせたら着よう」という洋服は潔く手放す
・要クリーニングの服は5着までに絞る
「着る」「着ない」の判断の中間にある服が毎回減らないという人が多数。「この服も5年も着ていないよね? 大事な服を選んで残そう」と親に服の賞味期限を決めてもらう提案をしよう。自宅で洗える服が増えた今、クリーニングに出す必要がある服も絞り込みを。迷ったら、親に着てもらって判断をゆだねて。
【STEP3・キッチン】
・賞味期限切れの物を迷わず手放す
・60代からの調味料は「小サイズ」にシフト
・調理道具を残す基準は、値段ではなく使用頻度
まず賞味期限切れの食品・調味料を処分。スプーンやお皿などの食器類は「家族の人数+一度に来るお客様の数」に限定しよう。浅い引出しなど小さなスペースから始めるとスムーズに進む。三角コーナー、キッチンマットなど、洗うのが面倒だと思いつつも「あって当然」で置いているものや使っていない調理道具を手放してみるのも○。
【STEP4・リビング】
・テーブル、ソファ、床、棚の4ゾーンに分けて作業する
・「ソファには物を置かない」を家族の原則に
・本棚やラックは“1段ずつ”片づける
4つのゾーンに分けて作業を。テーブル上の不要な紙類は捨てて、頻繁に使うもの以外は片づけて。テーブルの近くにマガジンラックを置いたり、リビングに家族の私物を入れる「家族ごとボックス」を1人に1つ作って、ソファの上や床に雑誌や私物を置かないルールを。紙袋や菓子箱は定位置を決め、そこに入るだけの量をキープするように。
【STEP5・洗面室】
・試供品やアメニティ、いまいちな化粧品はすぐ手放す
・化粧品は「いつも」「たまに」「ストック」で分類
・タオルは消耗品と考え、くたびれたものは処分
洗面台の上と、引出し、棚から手をつけよう。いつもらったかわからない試供品やアメニティは処分。洗面台の上には極力物を置かないように。化粧品は使う頻度別に収納していき、とりあえずとってある物も処分を検討して。タオルは長く使ってゴワゴワした物を手放し、フワフワの物を使って気分もスッキリ。
【STEP6・押入れ】
・客用布団は思い切って“貸布団”に
・趣味アイテムは「今後やる?」と親に問いかけを
・「何かに使えるかも」の空き箱・空き缶は迷わず処分
押入れは家族の思い出が詰まった最難関。実家にありがちな客用布団は、使用頻度がほぼゼロなら手放して、貸布団のレンタルに切り替えれば、一気にスッキリ。健康器具や親の昔の趣味の物も「いつ使う?」と確認を。ただし、思い入れのある物を極端に手放すのはハードルが高いので、多少時間がかかってもよい気持ちで臨んで。
どのエリアでも、片づけの流れは〈1〉物を全部出す、〈2〉要・不要を決める、〈3〉「種類別」「使う人別」「頻度別」などに分けて収納する、の3段階。そのことを踏まえて、親と子の役割分担をしよう。
「娘の役割は、〈1〉の物を出してあげること。〈2〉の選別は、親に決めてもらいましょう。『もうこれいらないよね?』はタブー。親世代は選別に時間がかかるものと心得て。思い出話にも『懐かしいね』と相づちを打ちます。片づけが進んだら、『よく決断できたね』と、親に声をかけてあげることも忘れずに」
〈3〉の収納は、親子で一緒に取り組む。リモコンや筆記具などの定位置を、親にとって使い勝手がよくなるように考えよう。
「一気にやろうとすると、長続きしないものです。1日5分ずつとか、シューズボックスの1段だけ、などのように、少しずつでもOKというスタンスが片づけを成功させるコツですよ。片づいたことで生活が快適になった、という気持ちを積み重ねてください」
心地よい気候の5月は、片づけに取り組むには絶好のタイミングだという。親の気持ちに寄り添った片づけで、心も空間も風通しをよくしよう。