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ふるさと納税といえば、居住地以外の自治体に寄付し、返礼品として寄付先の特産品を送ってもらって家で楽しむものでしたが、最近、寄付先に赴き、そこでお得に使える返礼品が登場しました。

 

1つ目は、ふるさと納税サイト「さとふる」が、11月29日から取扱いを始める「PayPay商品券」です。PayPay商品券とは、さとふる経由のふるさと納税で受け取れる返礼品の1つです。北海道小樽市、栃木県日光市、奈良県奈良市などPayPay商品券を採用する約30の自治体にふるさと納税をして返礼品に選ぶと、寄付額の3割に当たるPayPay商品券がもらえるという仕組みです。

 

PayPay商品券は、アプリ上に提示されるデジタル券なので、寄付後すぐに受け取れ、紙で発券する必要もありません。寄付先での商品購入や宿泊、アクティビティなどに使えるので、旅行で訪れた自治体にふるさと納税し、その場でPayPay商品券を受け取って、すぐに利用することも可能。全国旅行支援と併用できるので、より一層お得な旅になりそうです。また、PayPay商品券の利用期限は180日間。今寄付して、春ごろ寄付先を訪れ使うのも◎。

 

■返礼品は日用品のほうが人気の傾向

 

2つ目は、ふるさと納税の自動販売機です。神奈川県箱根町の温泉施設や、静岡県富士市の道の駅、栃木県那須町のホテル、千葉県君津市のゴルフ場などに設置されています。使い方は、(1)寄付額と返礼品を選択、(2)免許証の読み取りなどで住所氏名を入力、(3)クレジットカードで支払い、(4)返礼品の引換券を受け取って、施設内で引き換えるだけ。5分もあれば完了するという簡単さです。自販機の返礼品には、施設内にある土産物店などの商品のほか、施設の利用券などが並びます。もともと必要な利用券などを、ふるさと納税の返礼品として受け取る方が多いようです。

 

とはいえ、新型コロナの第8波到来も予想されるなか、旅行はコロナ禍が落ち着いてからという方もいるでしょう。そんな方には、ふるさと納税サイト「ふるぽ」が扱う返礼品「JTBふるさと旅行券」がおすすめです。これを採用するのは京都府京都市や沖縄県那覇市など30自治体以上。希望すれば、寄付額の3割相当の紙の旅行券が送られてきます。また、JTBふるさと旅行券は有効期限が5年と長いのがメリットです。5年あれば、コロナ禍もきっと落ち着いているでしょう。

 

最近の返礼品は、豪華なものよりティッシュペーパーなど日用品が人気です。少しでも家計の足しにしたい生活の知恵でしょう。しかし、いくらお得な制度でも寄付額の先払いが厳しく、ふるさと納税を利用したことがない方も。岸田内閣は29兆円の経済政策を発表するようですが、困窮する方に本当に届くのか。今後を厳しく見守りたいと思います。

経済ジャーナリスト

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