グリルにアルミホイルで発火、エアコン掃除で引火…命を脅かす時短・節約家事
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【5】少なすぎる油での揚げ物(+揚げ物中にふたをする)

 

「少量の油でムダのない揚げ物が人気ですが、少なすぎる油はすぐに高温になるため危険です。また、天ぷら油の温度を早く上げたいのか、天ぷら鍋にふたをする人がいるようですが、これは絶対にやめてください」(安元さん)

 

高温に熱された油は、ふたを開け酸素が供給された途端“爆発”の勢いで火が上がる。調理者の命さえ奪われかねないと心して。

 

【6】エアコンを自分でスプレー洗浄する

 

夏に酷使したエアコンを掃除したい。でも業者に依頼するのはもったいないと、市販の洗浄スプレーなどで素人が内部を洗浄すると、エアコンの配線端子に洗浄液が付着して異常に発熱するトラッキング現象が起こることも。

 

「エアコンの内部洗浄はプロに任せるのが安全です」(安元さん)

 

【7】電子レンジで液体を過剰に温める

 

1人分のコーヒーなどを“レンジでチン”と作る人が多いのでは。

 

「電子レンジでの液体加熱は温めすぎると危険です」(河野さん)

 

レンジ調理では沸点を過ぎても沸騰しないことがあるそう。でも、レンジから取り出す、砂糖を入れるなどの刺激が加わった直後に一気に沸騰。爆発のように液体が噴き上がる現象を「突沸」という。

 

「沸騰した液体が手や顔などにかかってやけどの恐れも。加熱時間は短めに設定し、途中でかき混ぜるなどして、様子を見ながら加熱してください」(河野さん)

 

【8】暖房を消し、もこもこしたセーターなどを着て火を扱う

 

「寒くても、自分1人のために暖房をつけるのはもったいない。もこもこした服を着ていれば大丈夫」

 

そう考える主婦は多いだろう。けなげな節約志向だが、火を扱うときは注意が必要だ。 「生地の表面が毛羽立ったものやゆったりサイズの衣類などは引火に注意が必要です」(河野さん)

 

危険な家事から身を守るための注意点を安元さんに聞いた。

 

〈1〉取扱説明書を読もう

 

便利グッズなどを使う場合、家電製品とグッズ両方の取扱説明書を読んで。メーカーが推奨しない使い方は避けよう。

 

〈2〉調理器具の汚れをためない

 

汚れやかすなどが発火のもとだ。

 

河野さんは「汚れをためないこまめな掃除が大切」と言う。

「マイクロファイバーのふきんなら洗剤なしでOK。使い捨てシートなら拭いた後は捨てるだけ。便利グッズで、掃除のハードルを下げるのも一案です」(河野さん)

 

〈3〉製品の機能を知って

 

タイマー設定や温度管理など、新しい安全機能を上手に使おう。

 

〈4〉調理中はその場を離れない

 

時短や節約のために危険を招くなんて本末転倒だ。安全第一で、賢く家事をこなそう。

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