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「今夏に酷使したエアコンは、お手入れをしないと、内部にほこりやカビ菌、湿気がたまった状態です。カビは気温20~30度、湿度70%以上で最も繁殖します。ちょうど今の時季の気温と同じなので、エアコン内部はお風呂場に近い状態なのです。放置したままだとカビが大繁殖し、冬の暖房使用時にカビ菌が噴き出す恐れがあります」

 

こう語るのは、“エアコンの達人”で、パナソニックエアーマイスターの福田風子さん。

 

記録的猛暑が続いた今年の夏。エアコンをフル稼働して過ごした家庭も多かったはずだ。9月末、パナソニックが発表した「2023年秋のエアコン掃除に関する実態調査」によると、今夏は猛暑の影響で、8割近くの人が「エアコンの利用時間」が増えたと回答。

 

さらに同調査では、「これまでエアコン稼働終わりの秋(9~11月)に、自宅のエアコンのお手入れをしていましたか?」という質問に対し、「していない」と回答した人が約4割もいることが明らかになった。

 

「エアコンは稼働時間が長ければ長いほど、内部に湿気がたまります。そしてエアコンの稼働中は、部屋の空気を大量に吸い込みながら冷やすため、空中のほこりや油分も一緒に吸い込みます。その結果、エアコン内にほこりや油分が付着し、栄養源となって、カビが繁殖してしまうのです」(福田さん)

 

■エアコン内で繁殖したカビが暖房で噴き出す

 

ようやく夏が終わり、ホッとしている間に、次は暖房シーズンが始まる。だが、夏の汚れを落とさずに、ほったらかしたままでいると、暖房使用時にカビ菌を吸い込み、咳や息切れ、微熱、倦怠感といった健康被害をもたらす可能性があるという。

 

「内部にカビが繁殖したままエアコンを使用すると、室内にカビの胞子をまき散らすことになります。それが原因で“過敏性肺炎”や“ぜんそく”などを発症し、重症化することもあるのです。エアコンを使用するときは、できるだけカビが繁殖しないように、フィルターなどのお手入れをこまめにしたほうがいいでしょう」

 

このように注意喚起するのは、東京歯科大学市川総合病院呼吸器内科の寺嶋毅教授。

 

定期的なフィルター掃除は、健康被害を防ぐだけでなく、じつは消費電力を抑える効果もある。環境省のデータによると、2週間に一度、フィルター掃除をすることで、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減になるそうだ。

 

「エアコンのフィルターにほこりが付着したまま使用すると、エアコンの稼働率が悪くなり、電気代も高くなります。掃除をしたフィルターと、1年間掃除をしていないフィルターを比較した場合、掃除をしていないフィルターの暖房時の電気代のほうが、約25%も増えるともいわれています。夏の終わりにフィルター掃除をするのはもちろん、暖房シーズン中もフィルターの掃除は2週間に1回が理想で、定期的に行うべきです」(福田さん)

 

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