■繰り下げ受給で死別リスクが激減
死別による困窮リスクに備えるには、年金の受給を65歳から遅らせる「年金の繰り下げ」が効果的だという。
「年金の受給を遅らせると、額面の年金額は1カ月ごとに0.7%増え、受給開始を70歳にすれば1.42倍、75歳にすると1.84倍に。
ただし、遺族年金は『65歳時点の厚生年金の金額』をもとに計算されるため、夫の厚生年金の受給開始年齢を繰り下げても、遺族年金には増額分が反映されません。なので、妻の基礎年金を繰り下げることがおすすめです。
女性の平均寿命を考えると、繰り下げで“得”になる可能性は高い。70歳に受給開始する場合は82歳で、75歳に開始する場合は87歳で、65歳から受給した場合の手取り額を上回ることになります。年金の繰り下げは、夫の死亡後の収入ダウンの有効な対策になるでしょう」(深田さん)
しっかり対策して、“死別破綻”を防ごう。