「こだわりの食べ方を強制」するのは“グルハラ”!? 年末年始に気をつけたい「〇〇ハラスメント」
画像を見る 「帰省土産のお菓子、よろしくね」その一言も「オカハラ」(お菓子ハラスメント)になるかもしれない……(写真:つむぎ/PIXTA)

 

■妊婦への親切心…やりすぎると「マタハラ」に

 

【職場・仕事関係】

 

妊婦やその夫への嫌がらせは、マタハラ(マタニティハラスメント)やパタハラになるが、ときには親切心から生じることもある。

 

「おなかが大きい女性に対し、周囲が優しく気を使うことは、職場でもよくある行為。しかし過剰になると“活躍できていない”と傷つけてしまうことがあるのです」

 

ほかに遭遇機会が多いのはカラハラ(カラオケハラスメント)だろう。

 

「食事会の2次会でカラオケボックスに行く人も多くいますが、流れで参加しただけであって、歌うのが嫌な人がいます。歌うこと、デュエットを強要したり、『これ、歌って』と相手の意思を確認せずにマイクを差し出すような行為は、一緒に楽しもうという思いであってもトラブルのもとになります」

 

フキハラ(不機嫌ハラスメント)の経験者も多いはず。

 

「無意識にため息をついたり、ドアをバタンと閉めるなど、不機嫌で相手を威圧してしまう行為。意識的に相手の注意を引きたいがために、不機嫌をアピールする場合も当てはまります」

 

職場での会話の中で「週末に○○に旅行に行く」「年末に帰省する」と聞いて、つい「おいしい銘菓があるよね」と返してしまうと、それが“お土産を買え”という圧を与えることも。

 

「お土産のお菓子を強要するのは、オカハラ(お菓子ハラスメント)になります。買ってきたお土産を、特定の人に分けない行為も該当します」 職場でおとなしい人に積極的に語りかけるのも、気をつけたい。 「人とのコミュニケーションが苦手な人に、必要以上に会話を強要することはコミュハラ(コミュニケーションハラスメント)です」

 

スメハラ(スメルハラスメント)は、においで相手を不快にさせてしまう行為だが、香水など“いい匂い”でも、それが苦手な人にならば成立してしまう。

 

接客業をしている人は、客からミスを怒鳴られたり『値段をまけろ』など理不尽な要求をされたりするカスハラに遭遇する機会もあるかもしれない。

 

「同業者は油断していると加害者になることも。たとえばレジ打ちの経験のある人が、つい他店での買い物の際『トロいわね』と言ってしまうケースもあります」

 

ここまで紹介してきたようにさまざまなハラスメントがあるが、なんでもかんでも過剰に「ハラスメントだ!」と反応して指摘を繰り返すと、ハラハラ(ハラスメントハラスメント)になってしまう。

 

ハラスメント包囲網によって、人との距離感が難しくなるばかりだが、カスハラのように、条例によって取り締まるものも出てきた。日ごろの自分のふるまいが○○ハラに触れていないか、一度振り返ってみたほうがよさそうだ。

 

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