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格安SIMを使うスマホに対抗し、今月14日から始まったauの新料金プラン「auピタットプラン」が注目を集めている。大々的に“最安1,980円”とうたっているが、本当にお得なのだろうか?経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた。

 

「新プランでは、5分以内の通話がかけ放題の『スーパーカケホ』を利用していて、データ利用量が月に1GBまでの場合、月々の通話・通信料は3,480円が基本です(※2年単位での継続利用契約で基本料金が割引になる『誰でも割』適用時、以下同)。この料金から、固定電話などとのセット割があれば500円引き。さらに、今年中に新機種を購入してピタットプランに加入すると、1年間、1,000円引きになります。これらすべての割引が適用されてはじめて、最安料金の1,980円は成立するのです」

 

とはいえ、先の条件で従来は4,900円だったものが、新プランでは割引前の3,480円でも、約3割の値下げとなる。また、データ利用量に応じた通信料金を、自動的に適用されるのも大きな特徴だ。

 

「従来はデータ利用量を“3GB”などと設定したら、実際の利用量に関係なく“3GB”の料金が必要でした。新プランでは、たとえば0.9GB利用した月は“1GBまで”の料金が、2.8GB利用した月は“3GBまで”と、自動的に最適な料金が請求されます。設定したデータ利用量を余らせていた方は、通信料の節約につながるでしょう」

 

これらのメリットはあちこちで語られているが、実は、隠れた問題点が2点あると荻原さんは言う。

 

【1】iPhone購入者は適用外

 

「新規や機種変更でiPhoneを購入した人は、ピタットプランを選べません。ただし、すでにiPhoneを使用中のauユーザーは、その機種を使い続けるなら、ピタットプランへ変更ができます」

 

【2】機種代金の毎月割は対象外

 

「機種代金は24回の分割で、毎月の通信料などと一種に支払う方が多いと思います。従来は、機種代金の一部が『毎月割』として値引きされていました。たとえば、『機種代金は月々3,600円ですが、毎月割で1,500円引いて、実質負担は2,100円です』などと説明されたと思います。しかし、新プランには毎月割がつきません。代わりに『アップグレードプログラムEX』(利用料は月390円)が導入されます。機種代金を48回分割にし、2年を過ぎて機種を買い替える際は、残金の支払いが不要です。25カ月目に買い替えると、機種代は半額ですむというものです」

 

ただ、2年ごとに機種を買い替えたい人はともかく、長く機種を使いたい人には、割引がなく負担が増える。

 

「結論として『ピタットプランは得なのか』との問いに答えるのは、難しいといわざるをえません。割引の適用状況や機種代金との関係などで、一概には答えられないのです。サービスセンターなどに問い合わせて、機種代金まで含めた料金を、現状とよく比較してご判断ください」

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