「私もときどき、鍵の置き場所がわからなくなったり、2階に上がったけど何を取りに来たのかわからなくなることもあります。それは人間にとって自然なこと。怖いのはその先にある脳の病気です。毎日、同じことをしていると刺激がないので脳を活性化することはできません」

 

こう解説するのは、順天堂大学大学院脳神経内科先任准教授の本井ゆみ子先生。アルツハイマー病を中心に早期診断法の開発などを行っている専門医が習慣にしているという対策法を教えてくれた。

 

「特に記憶や物忘れなどに関係する脳の前頭前野を活性化するには体を動かすことが一番なんです。私は昨日は電車だったから今日は地下鉄で行こうと通勤ルートを変えたり、数字の計算をしながら体を動かしたりしています」

 

●ダンスをしながら計算をする。

初めは簡単な足し算でOK。慣れてきたら引き算を。たとえば100−3=97、次に97−7=90、90−7=83など、次々に引いていく。物忘れ防止にも効果的。

 

●”か”のつく言葉を言ってみる

日本語の中でも使う頻度が多い「か」のつく言葉を1分間以内にできるだけ多く言ってみる。動物や野菜でもOK。12個以上言えるのが正常値だ。

 

●筋力をアップし記憶力を高める。

小刻みに動く、忙しくすることで脳は切り替わりが早くなり、活性化するという。また、自転車やマラソンなどの有酸素運動で筋肉をつけるのも、記憶力を高める効果があるそう。

 

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