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「一般に『みかん』と呼ばれるのは日本生まれのウンシュウミカンのこと。西洋のオレンジやグレープフルーツとはまったくの別種なんです。分類学上はカンキツ属後生カンキツ亜属ミカン区に属し、学名は『Citrus unshiu Marc.』。もともと日本に自生していた柑橘類は橘のみだったといいます。中国との交易によって入ってきた柑橘類が、あるものはそのままの姿で、あるものは突然変異や自然交配によって進化しました。その中で、日本の風土に合って根付いたのがウンシュウミカンなのです」

 

そう語るのは、みかんについて日夜研究を重ねる農研機構所属の研究者、杉浦実さん。日本生まれの日本のくだもの、誰もが大好きな、みかん。その健康効果がいま、再評価されている。

 

「みかんにはビタミンA、Cのほかカリウムなどのミネラル類、食物繊維などが豊富なことはよく知られていますが、ポリフェノール類のヘスペリジンと、プロビタミンA物質のβ−クリプトキサンチンが柑橘類の中でも圧倒的に多く含まれており、特に注目を集めているのがβ−クリプトキサンチンなんです」(杉浦さん・以下同)

 

β−クリプトキサンチンの素晴らしさを明らかにしたのが「三ヶ日町研究」だ。

 

「静岡県浜松市の三ヶ日町では、住民の多くがみかん産業に従事しているため、みかんの摂取量が著しく多い地区。みかんを多量に食べる住民から、ほとんど食べない住民までいるため、’03年に住民を対象としたβ−クリプトキサンチンの有用性を解明する調査研究を開始。結果、血中β−クリプトキサンチンの濃度と、さまざまな健康指標との関連が明らかになりました」

 

そんな三ヶ日町研究でわかった、みかんの健康効果を紹介。

 

■肝疾患予防

 

「β−クリプトキサンチンは皮下組織や体内のさまざまな臓器に蓄積され、なかでも肝臓にもっとも高濃度に蓄積されます。蓄積されたβ−クリプトキサンチンが炎症や酸化ストレスを軽減するため、飲酒や高血糖による肝機能障害リスクに有効なのです」

 

■動脈硬化予防

 

「血中のβ−クリプトキサンチンレベルが低い人に比べ、高い人は動脈硬化発症リスクが約45%低くなることが判明しました」

 

■糖尿病予防

 

「動脈硬化の予防と同様に、β−クリプトキサンチンレベルが高い人ほど2型糖尿病の発症リスクが低いこともわかりました」

 

■骨粗しょう症予防

 

「毎日みかんを約4個食べてβ−クリプトキサンチン濃度が高かった閉経女性は、低かった人に比べ骨粗しょう症の発症リスクが約92%も低くなることが判明しました」

 

■脂質代謝異常症予防

 

「みかんに含まれる食物繊維のおよそ半分が水溶性。糖や脂質の吸収抑制効果があるので血中コレステロールや中性脂肪が低下し、脂質代謝異常症が改善します」

 

そのほかに、「大腸がん予防」や「風邪予防」、「美肌&若返り&ダイエット効果」と、みかんはまさにミラクルフルーツ!“日々4個みかん”を合言葉に生活習慣病を撃退しよう。

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