「足を見れば、その人の抱えている体の問題がわかります。タコやウオノメができているなどの変調があれば、体にも問題があるはずです」
そう語るのは、「官足法」認定講師の前澤香苗さん。官足法とは、台湾の官有謀氏が提唱する、足をもんで血液循環をよくする健康法だ。
足は心臓からいちばん遠いため、血流が滞りやすい。ところが、足は全身とつながっていて、足にある「反射区」と呼ばれる部分が、体の部位と連動している。そのため、その部位に異変が起こると、それと連動している足の反射区に、何らかのサインが出るというのだ。また、足を見るうえでのもう1つのポイントが血管だという。
早速、前澤さんにチェックポイントを教えてもらった。
■血管が浮き出ている、血管がクモの巣状にすけて見える
足の甲に血管が浮き出ていれば、乳がんの恐れがあるという。
「ステージIIIの乳がんの女性の方が、手術のできない位置にがんがあるので、医療では何もできないが、ほかにできることはないかと、私の師でもある母(栄子さん)の元に訪ねてこられたことがあります。彼女の足を見せてもらうと、甲の血管が見えていました。そこで、足の甲を中心に足もみ方法をお伝えしたところ、ご自分でも熱心にされるようになったのです。徐々に腫瘍マーカーの数値が下がり、半年くらいで乳がんがなくなりました」(前澤さん・以下同)
ほかにも、足首の内側に赤くクモの巣状に血管がすけて見えると、子宮筋腫など子宮系の疾患の恐れがあるそうだ。
■タコやウオノメができている
足の裏の親指第二関節にある甲状腺の反射区にタコやウオノメができているときは、甲状腺がんやバセドー病のような、甲状腺の疾患や肺の病気を疑ったほうがいいという。同様に肺の反射板(親指の第二関節から横に動かした、中指と薬指の下あたり)にタコやウオノメがあると、肺がんが潜んでいる可能性があるそうだ。
「ある人は肺の反射区にウオノメが4つありました。その方は、肺にがんが4つもあったんです」
前澤さん(母)がその人のウオノメを、周りからほぐすようにもんでいたら、やがてウオノメはなくなった。同時に、その人の腫瘍マーカーの数値が下がり始めたという。
「また、足首に近い甲の所にタコができる人がいますが、そこには上半身と下半身のリンパの反射区があります。ここにタコやウオノメができると、上下リンパ腫や乳腺、鼠径部リンパの疾患がある可能性があります」
タコやウオノメは、その部分が靴や床に当たる習慣からできるのではないかと疑問もわくが、その点については、「ちゃんと血液が巡っていれば、タコはできない」と前澤さん。
「私もバレリーナ時代、足の指にタコがありましたが、官足法を始めてからなくなりました」