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「作って詰めたら、まるごと冷凍。忙しい主婦の朝に余裕ができますよ」

 

そう語るのは、インスタグラムに上げている“家ごはん”が人気のMAYAさん(@heavydrinker)だ。夫と3人の子どもの5人家族だが、1年前に夫が長期単身赴任に。一人暮らしを始めた夫に食事を送るようになったのが、冷凍弁当開発のきっかけだという。

 

「仕事が多忙な夫は、自炊する余裕がありません。でも、外食やコンビニ飯ばかりでは栄養が偏るし、不経済。そこで、平日分の食事を冷凍してお弁当箱に詰め、送ることにしたんです。帰宅後にレンジでチンするだけで、すぐに食事ができるように」(MAYAさん・以下同)

 

だが、初めは失敗ばかりだった。冷凍弁当の大敵は「味の劣化」と「解凍ムラ」。

 

「最初はごはんがうまく解凍できずボソボソの食感になってしまったり、ほかのおかずはホカホカなのに、大きいハンバーグの中心だけ凍ったままだったり……。レンジで均一に解凍するにはコツがあることがわかり、試行錯誤しました。夫からの『今日の弁当は3分温めたら、ハンバーグだけが冷たかった』などのフィードバックをもとに改善していきました」

 

こうして編み出された「まるごと冷凍弁当」のコツは次の4つ。

 

【1】広く浅い弁当箱を

 

深い弁当箱を使うと、電子レンジで均一に解凍できない。おかずやごはんの高さも均一にならして入れよう。

 

【2】詰め込みすぎない

 

ぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうと、電子レンジでの温まり方にムラが出る。少し隙間があるくらいにとどめよう。

 

【3】完全に冷まして水分を切る

 

温かいまま冷凍すると、解凍したときに味がぼやける。食材が傷む原因にもなるので必ず冷ましてから。

 

【4】アルミトレーで急速冷凍

 

食品は冷凍するのに時間がかかると味が落ちる。トレーがなければアルミホイルで弁当箱を包んで急速冷凍。

 

【温めムラなしの冷凍弁当の黄金比】

 

ごはんとおかずを一緒に詰めた「1個弁」は、ごはん1:おかず1(主菜1:副菜1。おかずは1口サイズに!)。ごはんとおかずを別々に入れる「2個弁」は、2個の弁当箱の大きさを同じにして、ごはん1:おかず1に。

 

インスタグラムに上げていたお弁当が『まるごと冷凍弁当』(宝島社)にまとめられると、フォロワー数が急増。現在は17万人を超えている。

 

「進学や就職で離れて暮らすお子さんに作って送っているというコメントを、たくさんいただきました。ほかにも、塾や習い事で忙しいお子さんの夕食のためにストックしたり、離れて暮らす親に送ったりと、いろいろなシーンに活用していただいているのが、とてもうれしいです」

 

最新の電子レンジの機能では、多種類の食材を均一に温めることもできる。が、MAYAさんの冷凍弁当は、従来のターンテーブル型電子レンジでもうまく温まるように作ってある。

 

「夫の電子レンジが旧式なので(笑)。ちなみに夫がいちばん好きなのは、ごはんと同量の豚キムチ炒めをドーンとのせた1個弁。こんなにバランスも量も熟考して、冷凍弁当のコツを編み出したのに、男性は“副菜いらず”の人が多いですよね(笑)。でも、副菜ナシの“のっけ弁”は作るのも本当に簡単なので、時短にはもってこいですよ」

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