クレジット機能付きポイントカードの「コワイ落とし穴」
スーパーのレジで、ネット通販で「ポイントカードをお作りになりますか?」と聞かれたことのない人はいないはず。最近はクレジットカードの機能がついて、手持ちのお金がなくても使えたり、ポイントが貯めやすかったりと、便利に進化している。しかし、使い方によってはお得どころかコワ〜イ”落とし穴”があることも。ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんに、その”ポイント”を教えてもらった。
カードの勧誘でもっともよく見るのが「年会費無料」の言葉。タダなら…とつい申し込む人も多い。
「基本的な年会費のみが無料で『ETCカードを作ったら有料』など、ほかのサービスが必要なときに追加料金が発生することが多い。後から何かと料金のかかる格安航空会社といっしょです」(花輪さん)
たとえばネット通販系のあるカードは年会費無料だが、明細書を郵送に設定してしまうと毎月80円が請求されてしまう。「年会費初年度無料」というカードも、作るだけ作って放っておけば、当然翌年から年会費がかかる。
クレジットカードの支払い方法で注意すべきなのが、初期設定されている「自動リボ払い」だ。毎月の支払いを定額に設定し、限度額までならいくら使っても支払い額が変わらないので人気だが、かかる利子はとても大きい。
「毎月の支払額が5000円の人が10万円の買い物をした場合、全額を返済するまで20ヵ月。さらにそこに年利約15%の利子がかかります。金額にして1万5000円。その支払だけで3ヵ月かかる計算になります」(花輪さん)
カード会社がリボ払いを勧めるのは、もちろん高い利子が利益になるから。そのためリボ払いでつくポイントを通常の買い物より高くするなど、一瞬お得に見える特典も多いが、続けるのは危険だ。
「1回払いに変更できるカードはすぐに手続きを。自動リボ払い専用カードも、1回の支払い額を上げることで多額の利子から回避できることも」(花輪さん)
ポイントカードを作ったおかげでクレジットカードが増え、借金も増え……では、お得の意味がない。「クレジットカードは1枚、多くて2枚あれば十分です。どうか慎重に扱ってください」(花輪さん)