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夏バテや熱中症などが気になる季節だが、“健康になれば安くなる”保険が、最近増えている。保険が加入者の「健康増進のためのモチベーション」に--そんな保険を、経済ジャーナリストの荻原さんが解説してくれた。

 

■東京海上日動あんしん生命・医療保険「あるく保険」

 

「あるく保険」は、腕時計型の専用端末をつけて毎日歩き、1日平均8,000歩を超えれば、還付金が出ます。計測は2年間、半年ごとに集計します。

 

還付金は、年齢や性別で変わります。入院日額5,000円のタイプだと、40歳女性の保険料は月1,815円。2年間ずっと目標を達成したときの還付金は2,400円です。

 

保険会社はこれらを「健康増進のモチベーションを高める」と勧めるのでしょう。ですが、保険は気持ちではなくお金の問題です。保険全般に言えることですが、次の2点に気を付け、金銭的な損得を見極めて、加入を決めましょう。

 

【1】公的支援を受けるのが大前提。そのうえで必要な保険金を考える

 

健康増進に努めていても、突然、亡くなることも。会社員の夫が亡くなった場合、「死亡退職金」が約1,000万~2,000万円出ます。残された妻と幼い子には「遺族年金」が月13万~15万円支給、住宅ローンは団体信用生命保険で完済されます。子どもの教育が終わったら、大きな死亡保険金は要らないのでは?

 

【2】特典より総支払額を計算する

 

同じ保障で、A社の保険料は月3,000円。B社は月4,000円ですが、5年後に還付金5万円が支給されるかもしれないとします。保険料の差は月1,000円。5年間の総支払額は、A社のほうが6万円安く済みます。B社から5万円もらっても、安いのはA社です。

 

保険は人任せにせず、自分で電卓をたたいて検討してください。

経済ジャーナリスト

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