画像を見る

年中店頭にあり、手軽に食べられる身近な存在のバナナ。実は、中高年~シニア女性にとっては、心強い味方なのだとか。

 

「バナナは栄養のバランスが整っており、腸内環境を整える、血管を強くするなどの働きがあり、ダイエットだけでなく健康維持の観点からも優れた食材なのです」

 

こう話すのは、ダイエット専門医として本誌ではおなじみの工藤孝文先生。ただ、食べきれず黒くなったバナナを持て余してしまう、といったことはないだろうか。

 

「そんなときは焼きバナナにするといいですよ。バナナを加熱すると、ポリフェノールが増すというメリットがあります。ポリフェノールは血管を強くし、動脈硬化を防ぐ効果が。また、バナナのような常夏のフルーツは体を冷やす作用もあるのですが、加熱することで、それが緩和されます」

 

血圧が気になりがちな私たちにとって、焼きバナナは絶好の調理法といえそうだ。そもそもバナナの主な栄養価とその働きといえば……。

 

■カリウム

体のむくみをとってくれる。また、カリウムは血圧をコントロールする。脳卒中のリスク低下が期待できる。

 

■食物繊維

便秘を解消するほか、高血圧、糖尿病、動脈硬化の予防・改善にも。

 

■オリゴ糖

腸内の善玉菌のエサとなるため腸内環境を整え、免疫力アップにつながる。

 

■ビタミンB群

脂質・糖質代謝を促すほか、脳に神経伝達物質セロトニンの分泌も促す働きもあり、うつなど気分の落ち込みの予防・改善にも。

 

■ポリフェノール

抗酸化作用が有名。血管を丈夫にし、動脈硬化の予防も。

 

「さらに、バナナのいいところは、エネルギー量が多く、腹持ちがいいこと。よくスポーツ選手が試合前にバナナを食べていますが、この理由からです。エネルギー補給になるうえ体の機能も高めてくれる。ふだんの生活では、朝食べるのが、もっとも効率よく体に吸収されます。量は1日1本で十分です」

 

工藤先生の患者さんでダイエットに成功した人には、朝にバナナを食べている人が多かったという。

 

「毎日食べ続けている人は1カ月で2~3キロは落ちていました」

 

そんなバナナについて、栄養士でフードコーディネーターの若宮寿子さんは次のように語る。

 

「バナナは一年を通して、比較的安い価格で求められますから、懐ろにもうれしい食品です。さらに、バナナは加熱すると甘さが増すので、砂糖を使う必要がありません。パンやごはんの代わりにバナナを加えることで炭水化物を控えることができますから、ダイエット食としても理想的。表面に少し黒いソバカスが出て軟らかくなったバナナは、焼きバナナにするのがいいかもしれません」

 

火を通すと甘味が増し、まろやかな舌触りになり、栄養効果もアップするというバナナ。焼きバナナで血管年齢を若く保ち、健康維持につなげよう。

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: