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「いざ!」というときの心強い味方だと信じて、JAFの年会費4,000円をずっと払い続けてきたアナタ。でも、「いざ!」ってなったの、今から何年前のことですか?

 

「旅先で車のバッテリーが上がり、エンジンがかからなくなって、せっかくの旅行が台無しに……」

 

「車庫入れで失敗。コンクリート塀の角にタイヤを当てて、パンクさせてしまった!」

 

車には予期せぬ故障やトラブルはつきもの。そこで頼りになるのが、ロードサービスだ。代表格のJAF(日本自動車連盟)は’63年に誕生した組織。発足当時から右肩上がりに会員数を増やし続けるJAF。現在では約1,950万人(’18年度データ)の超巨大組織に成長した背景を、車とカー用品の研究室「LaBoon!!」を運営する鈴木朝臣さんに解説してもらうと――。

 

「免許を持っている人の4人に1人、車を所有する世帯の半分程度が加入している計算になるのですが、これは昔から“ロードサービス=JAF”というネームバリューがあるためでしょう。シニア世代にとっては、“マイカー”を購入してJAFのステッカーを貼るのが、ある種のステータスでした。また、JAFの自動車販売店への影響も大きく、新たに車を購入したときに『1年間、無料で加入できます』と勧誘されることも。そのまま惰性で何年も入り続けている人も多いと思います」

 

だが、JAFへの加入を懐疑的に見る専門家も少なくない。

 

「入会金2,000円で、年会費は4,000円ですが、この料金に見合うサービスが受けられるかというと、疑問です」(鈴木さん)

 

ウェブサイト「自動車保険見直しガイド」を運営する森光章さんも同意見だ。その大きな理由として挙げるのが、多くの保険会社の自動車保険にはロードサービスが無料で付帯されている点。

 

「任意とはいえ、車を所有していれば、ほとんどの人が自動車保険に加入しているはず。受けられるロードサービスが重複するので、JAFの入会金や年会費は無駄な出費になってしまうのです」

 

「車」ではなく「会員」が対象ということもJAFの特徴だが。

 

「会員が運転していれば、友人の車でも、レンタカーでも、ロードサービスの対象になるのがJAF。一方、自動車保険は契約車両のみが対象。他車に搭乗中のトラブルに対しては、その車が保険に加入していなければ、サービスは受けられません。しかし、保険対象外の車を運転することは、ほとんどないと思われます」(森さん)

 

サービスの利用回数に制限がないことも“JAFならでは”だが、選出の鈴木さんは、こう考える。

 

「保険会社は年間2回目以降の利用を有料としている場合が多いのですが、パンクやバッテリー上がりなどの故障を、1年に2回も3回も起こす確率は低いでしょう」

 

JAF会員はこういったレアケースのために、年会費を払い続けているということだ。

 

「最近の車は、そんなに簡単に壊れなくなってきています。特にハイブリッド車や電気自動車は、エンジン始動時に大きなエネルギーを必要としないので、バッテリー上がりのリスクは低い。自動車保険でカバーされていないことの多いパンクの応急処置でも、市街地の走行が多い人ならば、近所のガソリンスタンドで、3,000円ほどで対処してもらえます」

 

鈴木さんは、さらにロードサービスの利用頻度を計算する。

 

「’18年度のJAFの出動件数は約228万件で、年間1人あたりの出動回数は0.12回。単純計算すると、8~9年に1回、お世話になる確率です。9年間といえば、会費は3万6,000円にもなります」

 

ちなみにJAFのロードサービスは、非会員であっても、有料で利用することはできる。

 

「バッテリー上がりで1万2,880円(昼間)、タイヤ交換は1万3,080円(夜間)です。9年に1回のJAF利用なら、会員でいるほうが“損する”計算になります」

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