東京大学大学院で食品科学を研究する、スパイス研究家の印度カリー子さん。 画像を見る

「それまでどんなに頑張ってもやせなかったのに、スパイスカレーを食べるようになって、1年で7キロも体重が落ちたんです」

 

こう話すのは、東京大学大学院で食品科学を研究する、スパイス研究家の印度カリー子さん(22)。大学院での研究テーマはズバリ、「肥満症とスパイスの関係」だ。

 

幼いころから食べることが大好きで、3年前までは現在のスッキリ見た目からは想像もできないほど太っていたそう。高校時代は体重の重みから足がしびれ、立っているのもつらいほどに。

 

そんな中、出合ったのがスパイスカレー。大学1年生当時、一緒に暮らしていたインドカレー好きの姉のために作り始めたのがきっかけだ。

 

「スパイスカレーを食べ始めて気づいたのが、まず、食後に甘いものを食べたいと思わなくなったこと。そして、食後にジョギングすると、驚くほど汗が出たことです」

 

スパイスのダイエット効果というと、唐辛子の辛味成分であるカプサイシンによる代謝アップや脂肪燃焼効果がよく知られているが、カリー子さんが注目するのは、スパイスが脳に与える影響だ。

 

「スパイスカレーは和食と比べると、その鮮やかな色彩と強い香り、刺激的な味で視覚、嗅覚、味覚をより刺激します。とくに辛さは舌の痛点で感じるので、より多くの感覚で味わうことに。五感を総動員して味わうと食事の満足度が高くなり、食後に甘いものを脳が求めなくなるんです」

 

食べ終わると、不思議と元気が湧いてくる感覚にも注目。

 

「カプサイシンの刺激により、脳内に分泌されるβエンドルフィンによる効果と考えられます。これはモルヒネ様物質といわれ、分泌されると多幸感に包まれるんです。スパイスカレーを食べれば、デザートなしでも満足でき、ダイエット時の物足りなさによるストレスも感じません。だから、リバウンドもなく自然とやせられるようになるんです」

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