「夫がテレワークになって家にいるので、照明やテレビの使用が増えて……。電気代が経費で落ちるわけでもないし、思わぬ出費に困っています」
そう嘆くのは40代の専業主婦。新型コロナウイルスで生活が変化したことにより、電気代が激増しているのだという。
電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」によると、緊急事態宣言が発出された4月7日の前後3日間を比較したところ、テレワーク時間帯(午前9時~午後6時)の電気使用量が急増。1カ月の電気代に換算すると、3,493円ものアップになるという。
外出頻度の減少に記録的な猛暑があわさるといわれている今年の夏。そこで、節電したいけれど、方法がわからないというあなたのために、節電方法をクイズ形式で出題! 教えてくれたのは、家庭の省エネエキスパート検定資格を持つ、節約アドバイザーの丸山晴美さんだ。
【Q1・照明】シーリングライトを蛍光灯からLEDに変えると、年間でどれくらいの節約になる?(8~12畳用のライトを1日18時間点灯させた場合の比較)
(1)ほとんど違いはない
(2)年間で約1,400円
(3)年間で約8,400円
正解は(3)。ライトひとつでこんなに違う。
「蛍光灯を使っている家庭もまだまだ多いですが、家計にやさしいのは、やはりLED。8~12畳用を18時間点灯させた場合、蛍光灯の電気代は約39.6円ですが、LEDは約16.2円と半分程度。1カ月では約702円、年間では約8,424円もの差になります。器具ごと新しいものに交換する必要がある場合もありますが、点灯している時間が長いリビングだけでも検討してみては」(丸山さん・以下同)
【Q2・テレビ】在宅で見る機会が増加! 次のどちらのほうが節電効果が高い?(なおテレビは最新型のものとする)
(1)設定を変え、画面を明るくしすぎないようにする
(2)待機電力が大きいので、こまめにコンセントを抜く
正解は(1)。待機電力はほとんどかからない。
「かつてのブラウン管式は、ブラウン管を温めておく必要があり待機電力も大きかったのですが、最近のプラズマ式や液晶式の待機電力は月に1円もかかりません。むしろ主電源から抜くと、再起動などのために余計な電力がかかることも。それよりも、画面の輝度を最大から中央に節約するだけで、液晶式なら年間約730円、プラズマ式なら約4,100円安くできます」
そして、家庭内の意外な待機電力No.1が……。
「見逃しがちなのが、ガス温水器の給湯パネル。給湯器はガスなので電気代とは無関係だと思いがちですが、給湯パネルの待機電力は、家庭の全待機電力の約20%を占めています。自動的に画面表示がオフになる節電機能が付いていない旧式の場合、一年中オンになっていると約1,000円余計にかかる。使わないときは消すように徹底して」
今年の夏は、記録的な猛暑がくるともいわれており、家計には厳しい夏になりそう。創意工夫で、少しでも節電を心がけよう。
出典:経済産業省・資源エネルギー庁「省エネ 性能カタログ 2015年 夏版」、「省エネ 性能カタログ 2019年版」、電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」
「女性自身」2020年7月14日号 掲載