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止まらないくしゃみ・鼻水に、目のかゆみ……。つらい花粉症の症状は、あなたの頭皮にもダメージを与えているかも! 髪の毛が抜ける原因にもなってしまうため、早めにきちんとした対処が不可欠ですーー。

 

「今年は2月に入って急に暖かくなったことで、花粉症の症状が一気に出たという人が多いようです。花粉症の患者さんの中で、例年になく訴えが多いのが、頭皮に関するトラブルです」

 

こう話すのはクレアージュ東京エイジングケアクリニック院長の浜中聡子先生だ。春は秋と並んで毛髪の生え替わる季節でもある。この時季に、花粉アレルギーによるダメージが鼻水や目のかゆみなどの症状のほか、抜け毛などの頭皮のトラブルの引き金になるのだという。

 

「花粉が皮膚に接触することによって生じる炎症のことを『花粉症皮膚炎』といい、特に要注意なのが、更年期世代の女性です。もともと頭皮は、適度な量の皮脂と水分でバリアが張られていて、外からの刺激から守られています。しかし、加齢と共にそのバランスが崩れ、乾燥肌へと変わっていく女性が増えるのです」浜中先生・以下同)

 

さらに、若いころからのパーマやカラーリング、年齢を重ねてからの白髪染めなどをする機会が多かった人は、知らず知らずのうちに頭皮にかなりのダメージを与えてしまっている。

 

「更年期をむかえる女性の皮膚は敏感になっているため、花粉によるアレルギーの症状も出やすいのです。この“頭皮の花粉症”を放置してしまうと髪の毛の健全な成長を妨げてしまうので、早期のうちに頭皮ケアをはじめとする適切な対処をすることが大切です」

 

■花粉アレルギーから頭皮を守るケア7

【1】シャンプー後、頭皮用の保湿液をつける(育毛効果など刺激物が混ざっているものは避ける)
【2】髪はしっかりと乾かす。ドライヤーを近づけすぎないように注意
【3】ていねいにやさしくブラッシングをする
【4】こまめに髪の分け目を変える
【5】頭皮がかゆくても爪をたててかかない
【6】良質なタンパク質、亜鉛を意識的に取る
【7】抗アレルギー剤を飲み、塗り薬を塗布する

 

「シャンプーをする際は、37度くらいのぬるま湯でていねいに髪と地肌をゆすいで汚れを洗い流し、手のひらでシャンプー液を泡立ててから、指の腹でやさしく地肌が動く程度にマッサージしてください。そしてシャンプー液が残らないようしっかり洗い流すことが大切です。洗髪の後はタオルドライをし、保湿液をつけます」

 

髪はしっかり乾かすこと。ただし、ドライヤーを頭皮に近づけすぎないように気をつけよう。10〜20センチ程度は離し、髪の根元に風を当てるようにして乾かすのがポイントだ。また、温風だけでは頭皮を乾燥させてしまうため、ときどき冷風を使うようにしたい。温風と冷風の割合は8:2程度が目安だそう。

 

ブラッシングも、ガリガリと頭皮を傷つけることがないよう、ていねいにやさしく行おう。また、マッサージには頭皮の血流を促進する効果がある。

 

「後頭部→頭頂部、側頭部→頭頂部、こめかみ・生え際→頭頂部と、指の腹や手のひらを使いながら地肌を軽く指圧し、最後に頭頂部を何カ所か指圧するといいですね」

 

タンパク質や亜鉛など、健康な髪を作るために必要な栄養素を意識的に取ることのほか、髪の分け目を変えるのも頭皮を守る工夫のひとつ。

 

「外にさらす部分を頻繁に変えることで、刺激を分散させる効果があります。抜け毛・薄毛の予防にもつながります。すでに症状がひどいときには、きちんと医師の診察を受けて、抗アレルギー薬や塗り薬を正しく使うようにしましょう」

 

まだしばらく続く花粉症の季節。頭皮のガードも余念がないように心がけよう。

 

「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載

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