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「コロナ禍によって私たちの生活様式は激変したのに、日常的に使用しているクレジットカード(以下・クレカ)はそのままという人が多いのではないでしょうか。使い頻度が減ったクレカを持っていても、ポイントは貯まらず、年会費もかかるだけです」

 

こう語るのは、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんだ。

 

「航空会社系のカードで、買い物のたびにマイルをコツコツと貯め、旅行や帰省のときに利用してきた人は、見直しが必要でしょう。ANA、JALのクレカは年会費(最低2,200円〜高グレードカードは数万円)がかかります。じつはカード会社によっては入会時よりも、マイルの還元率が悪くなっているケースも多い。今後、航空業界の経営状況により、サービス内容がより悪化する可能性もあると考えています」

 

また、百貨店系のクレカも見直しの時期だ。その百貨店や系列店で買い物をすれば、10%近い高い還元率を期待できるのが、百貨店系のクレカの魅力だが……。

 

コロナ禍の影響で売り上げが大きく落ち込んだため、百貨店の閉店が相次いでいる。2月にも三越恵比寿店やそごう川口店などが閉店している。実際に百貨店に行かなくなったという人や、行きつけの店舗がなくなってしまったという人もいるだろう。

 

「使う機会がなければ、高還元率も意味がありません。還元率が低くても、日ごろ利用する店舗の系列のクレカのほうがポイントは貯まりやすいでしょう」

 

ほかにも旅行代理店やホテルのクレカ、スポーツジムやアミューズメントパークとの提携クレカなども、コロナ禍で使用頻度が減っていて、年会費もかかるなら、見直しの対象に入れてもいいかもしれない。乗り換えるなら、どう選べばいいのだろう。

 

「自分がよく使うお店やネットショップはどこかをまず考えてみてください。また貯まるポイントが自分にとって消費しやすいポイントかどうかも重要です」

 

それでは新生活スタイルにおすすめのカードを教えてもらおう。

 

■自動車での移動が多い人は?

 

密な電車やバスを避けて、自家用車で通勤する人が増えている。また、レジャーも、飛行機による遠方の旅行などは避けて、近場に自動車で日帰り、という選択をしている人も多いだろう。

 

「車の使用が多い人は、石油会社系のクレカがおすすめ。系列のガソリンスタンドで給油するたびにポイントが付与されます。『シェル−Pontaクレジットカード』は、ローソンなどで使えるPontaポイントが貯まるので非常に使いやすい」(柏木さん・以下同)

 

【ENEOSカードS】年会費:初年度無料/2年目以降1,375円(年1回以上のカード利用で次年度無料)

 

ガソリン、軽油が1リットルあたり2円引き。灯油は1リットルあたり1円引きに。車が故障した場合、ロードサービス(10kmまでのレッカー移動、30分以内の路上修理は無料)が利用できる。

 

【シェルーPontaクレジットカード】年会費:初年度無料/2年目以降1,375円(年1回以上のカード利用で次年度無料)

 

ガソリン、軽油が2リットルあたり、4ポイント付与(月150リットルまで)。「Pontaポイントが貯まるので、ローソンをよく利用する人にはおすすめです」

 

■外出自粛でネットショッピングが増えた人は?

 

外出自粛で、ネットでの買い物が増えた人は、ネットショップ系のクレカを検討してほしい。

 

「私がいち押しなのは『楽天カード』。楽天市場の商品の幅は広く、還元率は最大3%。大感謝祭などはそれ以上になることも。なにより年会費無料が魅力的です」

 

【Amazon Mastercardゴールド】年会費:1万1,000円(利用状況により最大6,600円引き)

 

Amazonでの買い物なら、ポイント還元率が最大2.5%(Amazon以外なら1%)。「年会費は高めですが、映画などが見られる、通常は月500円のアマゾンプライム特典が使い放題」

 

【楽天カード】年会費:無料

 

「ポイント還元率は通常100円の買い物につき1ポイントだが、楽天市場での買い物はポイント最大3倍に。幅広い商品があるので貯めやすい」。大感謝祭等のイベント時は、ポイント還元率アップ。

 

生活様式の変化に合わせ、クレカの変化も必須なのだ。

 

「女性自身」2021年5月4日号 掲載

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