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「国内のドライアイ患者は2,200万人ほどいると推測されており、特に年配の女性を中心に増えています。テレビや本を見続けると目がしょぼしょぼする、まだたきをするたびに目がゴロゴロする。そんな目の不快感が長引いている人はドライアイかもしれません」

 

こう話すのは眼科医の宇佐美欽通先生だ。YouTubeチャンネル「目の悩みスッキリTV」では“眼科医ヨシユキ”として、目のセルフケアを紹介している。

 

「実はドライアイは、目の脂不足が原因で起こります。まぶたの裏など目のまわりには、20~30個のマイボーム腺という脂の分泌腺があり、この脂が涙と混ざり合うことで、目の表面が乾かないようにしてくれています。しかし、女性の場合、メークが原因でマイボーム腺が詰まってしまい、涙に含まれる油分が減少。涙が蒸発しやすくなり、ドライアイになってしまうことが多いんです」

 

たとえば、アイライナーでまつげのキワや内側を埋めるインサイドラインは、直接マイボーム腺を詰まらせているようなものだという。

 

「目の外側にアイラインを引いている人でも、顕微鏡で目の表面を見ると涙の中に化粧品がただよっています。また、目のキワのメークは落とし切れていないことが多く、それらの化粧品がマイボーム腺に詰まり、ドライアイを引き起こすのです」

 

ドライアイが疑われる場合、市販の目薬をさすのは、その場しのぎの対処法にしかならないという。

 

「ドライアイは目の表面に涙をとどまらせる能力が落ちている状態なので、目薬をさしても流れるだけ。脂を分泌するマイボーム腺の詰まりを取り除き、脂をきちんと分泌させることで、乾かない涙をつくることが必要です」

 

ふだんからのアイメークにも気をつけてほしいという。

 

「目のキワへのアイメークは避け、マスカラはまつげの先だけにつけること。アイライナーを選ぶときはリキッドタイプよりも炎症を起こしにくい、ペンシルタイプを選んでください」

 

目から脂を出して、瞳の潤いと視力を取り戻そう!

 

「女性自身」2021年6月1日号 掲載

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