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「久々に友達と会って、あちこち歩き回ったら、なんだかひざに痛みが出てきて……」

 

長い自粛生活が緩和され、外出が増えたことで、ひざの痛みや違和感を訴える人が急増している。この症状を“コロナひざ”と命名したのは、京都大学医学研究科の青山朋樹教授だ。

 

「自宅に閉じこもり、座った状態で長時間過ごしていた結果、ひざ関節の筋肉が固まり、可動域が狭くなっている人が増えています。また活動量が減ったことで、下半身の筋肉が衰えてしまっているので、いざ歩こうとするとひざへの負担が大きくなり、痛みや違和感を覚えるのです」(青山教授)

 

痛みのほかに、次のチェックリストにあるような症状もコロナひざに当てはまる。

 

【コロナひざチェックリスト】

□ ひざ周りが固まる感覚がある
□ ひざが今までと何かが違う感じがある
□ ひざがふわふわする感覚がある
□ 歩いたり動かすとひざから音がする
□ 立ち上がる際など、ひざに力が入りづらい
□ 階段の上り下りのとき脚が動きづらい
□ 脚に踏ん張りがきかない

 

※1つでも該当すれば「コロナひざ」の可能性が。

 

実際に、健康メーカーのオムロンヘルスケアが’21年に40~70代の男女1,055人にネット調査したところ、コロナ前と比べて外出の機会が減った人は7割を占め、また5人に1人が「ひざに違和感を持つようになった」と回答。

 

違和感の内訳は、「ひざが痛い」「立ち上がる際など、力が入りづらい」が半数を占めたという。

 

【図解】お皿グルグル体操

 

 

■痛みが出たあとでもトレーニングで改善可能

 

「コロナひざは高齢者だけでなく、40~50代でもなりやすいので要注意。ふだんから運動不足に気をつけることが大切ですが、痛みが出た場合でも、簡単なトレーニングを続けることで改善できます」

 

そう話すのは、大宮ひざ関節症クリニック院長・東京女子医大整形外科非常勤講師でもある医学博士の大鶴任彦先生。そこで大鶴先生に、コロナひざ痛を改善するための3つの体操を教えてもらった。

 

【1】「お皿グルグル体操」凝り固まった筋肉をほぐす

 

〈1〉お皿周りを両手で上下に動かす。
〈2〉お皿周りを両手で左右に動かす。左右上下各10回。

 

ひざのお皿の骨がスムーズに動かないと、筋肉ではなく、関節に負担がかかり痛みが出てきてしまうという。

 

「まずは自粛生活で硬くなったひざ周りの筋肉をほぐしてあげることが大切。これはとても簡単で、ひざのお皿を両手で包み込んで左右上下ゆっくりと動かすだけ。お皿の上下にある靱帯や筋肉の緊張をゆるめて、ひざをスムーズに動かす効果があります。注意点は、ひざを完全に伸ばして力を抜いた状態で行うこと。イスに浅く腰掛けて、脚を前に伸ばすような状態で行うといいでしょう。テレビを見ながらなど、空いた時間に数十秒行うだけでかまいません」(大鶴先生・以下同)

 

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