まだ初夏だというのに、気温が30度を超える真夏日が相次いでいる。5月29日に東京都で31.2度を記録。2日には京都府で30.9度となった。さらに厳しくなる猛暑。毎日の食事で対策をーー!
「夏バテの季節も目前に迫ってきました。何を食べ栄養補給するかが気になるところですが、食べる時間により吸収率などが変わります。こうした『時間栄養学』は、夏の疲労回復のヒントとなります」
こう呼びかけるのは、『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』などの監修本もある、早稲田大学教授の柴田重信さんだ。
「まず、重要なのは、朝に『体内時計』をリセットすること。体内時計は、脳や胃、腸、肝臓など各臓器にそれぞれ備わっています。毎朝リセットして脳や内臓等が一斉に1日のスタートを切れるようにし、食が細くなってしまう夏でもきちんと内臓を働かせ、栄養を吸収できるようにしましょう」
そのリセットボタンとなるのが、太陽の光と、朝食をとることだ。
「夏バテ防止のためにしっかりと栄養補給しつつも、余分な脂肪をつけないために、食べる時間を工夫しましょう。1日の活動を控えている朝はエネルギー消費が大きく、睡眠を控える夕食は、脂肪や脂質がたまりやすい。1日の食事を『10』とした場合『朝3・昼3.5・夕3.5』を目安にしてください。また、朝食から夕食までを10時間以内にすると肥満や高血圧の改善が期待できます。実践が難しい人は、まずは『12時間以内』を目標にしてみましょう」
食事方法の基本を押さえたうえで、夏バテしないために、朝、昼、夕(朝食は7時スタートを想定)に何を食べればいいのだろうか。柴田さん、そして『食べる時間を変えれば健康になる』などの著書もある、理学博士で管理栄養士の古谷彰子さんに解説してもらおう。