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ダイエットにつきものの「停滞期」。体重を落としたいあまりに、いろいろと無理な制限をしてしまいがちだけど、実は“血糖値”をコントロールすることが鍵のようーー。

 

「『最初は順調に体重が減っていたけれども、しばらくしたら痩せなくなってしまった』という人が多いのですが、これはダイエットの“停滞期”に入ったためです。糖質制限を始めて2週間ぐらいすると、体重が順調に減少していたのがストップします。人間の体は痩せ始めると基礎代謝を下げて、痩せないようにします。代謝を活発にするホルモンの分泌が低下し、体重減少にブレーキをかけるメカニズムで、体重が減っては停滞、というのを繰り返して、段階的に減っていきます。医学的にも明らかになっていますので、あきらめないで糖質制限を続けましょう」

 

そうアドバイスするのは、『糖質中毒 痩せられない本当の理由』(文春新書)の著者で、AGE牧田クリニック院長の牧田善二先生。牧田先生は、肥満など生活習慣病に悩む患者延べ20万人を診るなかで、「血糖値が上昇しない食べ方」を指導している。

 

「カロリーを抑えようと、おにぎりやパン1個だけ食べる、あるいは野菜ジュース1本だけ、といったように極端な食事制限をする人を見かけますが失敗します。野菜ジュースや白米、パンには炭水化物から食物繊維を除いた『糖質』がたっぷり含まれています。空腹時に糖質が多い食べ物、飲み物を取ると、血糖値は一気に上昇します。膵臓から出るインスリンが、血糖値を下げる役割を果たしますが、急降下するとまた糖質が欲しくなります。タンパク質や脂質などと一緒に糖質を取ったほうが、血糖値の上昇がおだやかになるのです。効果的に痩せるためには肥満のメカニズムを知りましょう」(牧田先生)

 

「ダイエット停滞期」を乗り越えるには、血糖値コントロールが最大のポイントだという。牧田先生が「ダイエット停滞期」の乗り越え方を教えてくれた。

 

■停滞期は体が糖質を欲する時期。1日「糖質100グラム程度まで」を守ろう

 

ご飯やパンなどの炭水化物は多糖類で、ブドウ糖が連なった構造をしている。消化されるときにブドウ糖はバラバラになり、小腸から血液中に吸収されて血糖値が上がる。そして、インスリンの働きで筋肉または肝臓に送り込まれるが、余ったブドウ糖は脂肪細胞に送り込まれ、そこにたまる。

 

「1日の糖質摂取量を60グラム以下に抑えれば、確実に痩せます。いきなり60グラムは厳しいので、最初は120グラム、100グラムと少しずつ減らしていきましょう」(牧田先生・以下同)

 

カロリー計算ではなく糖質(炭水化物から食物繊維を引いた値)の計算をしよう。

 

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