「納豆が体に害を及ぼすとは思わないじゃない……。『痛っ』と思ってネットで見たら、痛風によくない食べ物の筆頭のほうに『納豆』って書いてあんのよ!」
こう「痛風」体験を告白したのはタレントのマツコ・デラックス(50)。
「痛風になっちゃったわよ」と10月28日放送の『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)で明かし、「納豆食べすぎはダメよ!」と視聴者に呼びかけたのだ。
「納豆って“健康食材の代表”だと思ってたのに、病気になるの?」
そんな声が読者から届き、早速、管理栄養士で東京大学特任研究員の竹並恵里さんに聞いてみた。
「納豆は高タンパクで、免疫代謝を高めるビタミンB群が豊富です。悪玉コレステロールを減らすレシチンや抗酸化物質の大豆サポニンも豊富で、血管にできる血栓を溶かすなど多くの効果があります。しかし、プリン体も含んでいて、取りすぎると尿酸値が上がります」
実際には、「毎日納豆を食べても、即、痛風になるとは考えにくい」と竹並さん。
「納豆1パック中のプリン体は、肉や魚と比較すれば少ないといえます。1日1パック程度なら痛風の心配をする必要はないでしょう」
だがマツコは同番組で「1日6パックペースで食べた」とも告白。その過剰摂取が痛風に結びついた可能性も。
竹並さんはむしろ納豆の「プリン体より、大豆イソフラボンの影響のほうが女性に心配」と続ける。
「大豆イソフラボンは骨粗しょう症の予防になりますが半面、長期の過剰摂取で女性ホルモンのエストロゲンが低下することも。月経周期が延びるなど、生理不順を起こす場合があるんです」
内閣府食品安全委員会の大豆イソフラボン摂取目安は1日70~75ミリグラムとされるなか、納豆は1パック30ミリグラム程度だ。
「ほかの食品からも大豆イソフラボンを摂取するでしょうから、納豆はやはり1日1パックまでにしておいたほうがいいと思います」
このように“食べすぎると体に悪影響をおよぼすこともある食材”を竹並さんに解説してもらった。