「“シャンプーといえば、数百円”、そんな認識が変わりつつあります。ドラッグストアなどに並ぶシャンプーは、千円を超えるような、ちょっと高い商品が大人気なのです」(美容誌ライター)
現在、ドラッグストアやバラエティショップのシャンプー売り場を席巻するのは1500円ほどの商品たち。このようなシャンプーは脇に追いやられた従来のシャンプーと何が異なるのだろうか? 毛髪診断士で、スカルプケアリストとして1万5千人以上の髪の悩みを解決してきた田村マナさんは、高価格シャンプーの特徴を次のように説明する。
「シャンプーの価格を左右するのは、汚れを落とす成分である界面活性剤の質です。
安いシャンプーに含まれる界面活性剤は、汚れを落とす際に油分も落としすぎてしまうので、頭皮が乾燥してしまいます。一方、今人気の高価格帯のシャンプーでは、界面活性剤の質が改善されており、頭皮に負担をかけず、潤いを残したまま汚れを落としてくれるのが特徴なんです」
特に、髪の悩みが増えてくる50代以上の女性にとって、頭皮の乾燥は大敵だ。
「髪の毛の質は、髪を作り出す頭皮の状態によって左右されます。洗浄力の強すぎるシャンプーで洗っていると頭皮が乾燥してボロボロになり、頭皮の老化も進みます。そんな頭皮から生えてくる髪は、最初から栄養不足でパサついていたり、細い状態で生えてきたりしてしまうのです。
また、健康な頭皮は、ふっくらして厚みがあります。加齢や乾燥により、頭皮が薄くなったりたるんだりすると、本来まっすぐに生えていた毛が斜めに生えてきて髪がぺちゃんこに。さらに、頭皮の弾力が失われると毛穴がゆがみ、うねりが出たりします。
白髪も、頭皮の老化で髪を黒くする成分であるメラニンが生成されなくなることが原因です」
つまり、50代以上のヘアケアで大切なのは、髪の毛を作り出す頭皮をケアすること。そんなニーズに、高価格帯のシャンプーはぴったりなのだ。
「頭皮が衰えると、弱い毛しか生えてきません。しかし、頭皮をケアすれば、明日生えてくる毛を元気にできるのです」
今回は田村さんが、髪の悩み別に、ドラッグストアで手に入るおすすめの頭皮ケアができるシャンプーをセレクトしてくれた。