高血糖が続くと糖尿病のリスクが高まるが、’16年の国民健康・栄養調査によると糖尿病とその予備群は約2000万人(成人の約5人に1人が該当)。もはや国民病だ。高血糖が引き起こすトラブルはこれだけでなく、高血圧や脳梗塞、心筋梗塞になる危険性もある。
この高血糖の改善に役立つのがレモンと玉ねぎだ。
玉ねぎにはインスリンの分泌を助けて血糖値の低下を促す働きがあるが、レモンも中性脂肪を減らしてコレステロール値の上昇を抑え、インスリンを正常にする働きがある。これについて栄養士で食のアドバイザーの成田和子さんは話す。
「特に注目したいのは玉ねぎの成分のひとつ・ケルセチンです。これが血糖値の低下を促します。そして、レモンの有効成分はヘスペリジン(ビタミンP)やエリオシトリン。これらは悪玉コレステロールの過剰な上昇を軽減、中性脂肪を低下させ、インスリンを分泌する臓器・膵臓の回復も助けます」
なお、玉ねぎのケルセチンもレモンのヘスペリジン、エリオシトリンもフラボノイドの一種だ。
フラボノイドはポリフェノールの仲間で、植物に含まれる色素、苦味、辛味成分でもある。
「フラボノイドはブドウ糖の吸収や腸内の悪玉菌による毒素の発生を抑え、インスリンがきちんと効果を発揮する状態に整えます。レモンでは、皮の部分に多く含まれる成分なので、皮ごと調理しましょう」(成田さん)
レモン玉ねぎは1日あたり50gほどの摂取が目安となる。こまめに食べるのもおすすめ。
なおポリフェノール(フラボノイドを含む)は、食べて約2時間で血糖値を下げるデータ(医学博士の板倉弘重氏の実験等)もある。
ぜひ、「レモン玉ねぎ」のレシピで健康維持を!
【材料】
玉ねぎ1個(約250g)
レモン1個、塩小さじ1/2
オリーブ油大さじ2、はちみつ小さじ1
【作り方】
玉ねぎを縦2つに切り、薄切りにする。レモンはよく洗ってこちらは横2つに切り、皮ごと薄切りに。玉ねぎとレモンを容器に入れ、塩、オリーブ油、はちみつの順に入れてよく混ぜ合わせる。
※日持ちは冷蔵庫で10日間程度。