10月ごろまで暑さによるダメージに注意が必要となりそうだ(写真:時事通信) 画像を見る

命の危険さえ感じるほどの猛暑を記録した今夏。秋が待ち遠しいところだが、民間気象情報会社ウェザーニュースの予測によると、暑さは10月ごろまで続くと見込まれている。特に9月は、観測史上もっとも暑くなった昨年に匹敵する高温となる可能性が……。

 

「厳しい残暑のため、昨年は9月中の熱中症による救急搬送数が全国で9千193人を数えました。今年は1万人に迫ってもおかしくありません」(医療ジャーナリスト)

 

まだまだ油断できない熱中症のリスク。そこで、いまからでも備えておきたいのが、熱中症による通院や入院をカバーしてくれる“熱中症保険”だ。

 

「熱中症の場合、救急で運ばれても、点滴治療だけで回復し、入院に至らないケースが多い。そうなると、医療保険では給付の対象となりません。そのため、点滴だけの受診でも保険料が支払われる熱中症保険に加入しておくと安心です」

 

そう語るのは、株式会社Doitプランニングのファイナンシャルプランナー・牧野一夫さんだ。近年では暑い時期に旅行や屋外スポーツをする人たちから、手軽に加入できる熱中症保険の需要が高まりをみせているという。

 

「熱中症保険には、大きく2つのタイプがあります。一つは、掛け金が小さく短期の『少額短期保険』。もう一つは、既存の損害保険に熱中症特約を付けるタイプです」(牧野さん、以下同)

 

前者では、スマホで手軽に申し込める保険が人気だ。PayPay保険サービスの「熱中症お見舞い金」の場合、1日単位で加入でき、掛け金は100円/日~。朝9時までに申し込めば10時から保障が開始される。気になる保険金は、1日だけの加入でも治療保険金が1万円、入院保険金が3万円支払われる。

 

d払いアプリから申し込みできる「ドコモの熱中症お見舞金保険」も、業界最安値の80円/日から加入できるとして人気だ。

 

「救急搬送された場合は、見舞金が5千円、治療保険金5千円、入院保険金が1万円と保障内容が充実しています」

 

持病があったり、高齢の人には熱中症に加え、インフルエンザもカバーできる「熱中症・インフルエンザ保障保険」(日本生命)も魅力的だろう。通院によるインフルエンザの投薬もカバーしてくれるため、高くなりがちな医療費を抑えてくれる。

 

いっぽう“熱中症特約”の場合は、すでに損保ジャパンの保険に加入している人であれば月数十円程度で特約を付けられる。上手に活用して、旅先などでの“いざ”に備えておく価値は十分にありそうだ。

 

次ページ >【表解説あり】主な熱中症保険

【関連画像】

関連カテゴリー: