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「高齢化で増加傾向にある心房細動は、左心房の異常で脈拍が速くなったり、不規則になったり、文字どおり心房が細かく震える症状を引き起こします。そのため血液が円滑に流れず、左心房内にうっ滞した血液が血栓を作り、脳梗塞や急性下肢動脈閉塞などの深刻な病気を引き起こすことがあります。

 

しかし国内の研究で“あるもの”を食べている女性に関しては、心房細動のリスクが低いというデータが示されました」

 

こう語るのは、久我山ハートクリニック(東京都)院長の今村泰崇先生だ。

 

心房細動は、不整脈の患者の中でもっとも多い病気。推定患者数が100万人の身近な病気だ。

 

「主な症状は心臓がバクバクしたり、脈が乱れたりすること。自覚症状がないケースもあり、最近ではスマートウォッチの警告を受け、診察される患者さんもいます」(今村先生、以下同)

 

この心房細動に関して今村先生が注目しているのが、国立循環器病研究センターが、30~90歳の男女5千278人を対象に、平均12.6年追跡調査して、2025年11月に発表した論文だ。

 

「論文によると、納豆や豆腐、味噌、醤油など大豆食品の摂取量を3段階に分け論文て調べたところ、もっとも食べるグループと、もっとも食べないグループの有病率に差は生じませんでした。

 

ところが女性の場合、納豆をもっとも食べないグループ(1日平均0g)と比べ、もっとも食べているグループ(1日平均15.33g)は、心房細動のリスクが56%低いという結果でした。

 

また、大豆食品に豊富に含まれているビタミンKも、もっとも多く摂取するグループは、もっとも少ない人に比べて約67%リスクが低かったのです」

 

■イソフラボンが女性ホルモンの働きを補って

 

納豆は一般的に1パック40~50gだから、3日で1パックを食べている女性は、心房細動のリスクが半減していたことになるのだ。

 

また、今回の研究で興味深いのは、男性では有意な差がなかったこと、女性でも効果が示されたのが豆腐ではなく納豆だったことだ。

 

「男女差は、女性ホルモンが関連している可能性があります。納豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと似た作用をもたらします。閉経してエストロゲンの分泌が減少した女性が納豆を食べれば、イソフラボンがその働きを補ってくれると考えられます」

 

なお、豆腐にもイソフラボンが含まれているが、今回の研究では効果が認められなかった。

 

「豆腐と違い、納豆は発酵食品であることが関係しているのかもしれませんが、はっきりとした因果関係はわかりません」

 

もちろん、納豆だけで健康が保証されるわけではないし、一部、納豆と相性の悪い薬もあるので注意が必要だという。

 

「しかし、納豆は安価で、日常的に取り入れやすい食材。『女性』が『納豆』を食べる健康習慣は、アリなのではないでしょうか」

 

3日で1パックの納豆で不整脈を遠ざけよう。

 

画像ページ >【写真あり】心房細動は脳梗塞など深刻な病気の原因に(他1枚)

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