「どう映像化するんだろうと思いました」
映画『口に関するアンケート』で主演を務めた板垣李光人(24)は、オファーを受けた当時をそう振り返る。
「原作を読んだとき、本当に新しいなという感覚がありました。手のひらサイズで、たった60ページほど。それなのに読後にこれだけ何かが残る。突っかかる感じというか、それがすごかったんです。アンケートという手法も含めて、小説という文字の媒体の強みを最大限に生かしているところに感動しました」
板垣が演じるのは、不可解な失踪事件に巻き込まれる大学生・村井翔太。今作を象徴するのが、カメラに向かって証言する独白のシーンだ。
「相手がいない状態でカメラに向かって感情をぶつける芝居は初めてでした。しかも今回は、呪いという外からの力によって、自分の意思とは違う感情を引き出される。それをどう表現するかがいちばん難しかったですね」
その緊迫感あふれるシーンは、クランクイン初日に1日かけて撮影されたという。
「もう気合しかなかったです(笑)。あの長ゼリフも全て覚えて。初日なので準備のしようもないし、自分の中からエネルギーを出し続ける、自家発電のような感覚でした」
また、実写映画単独初主演となった今作。心がけたことは、誰もが居心地よく作品に向き合える現場をつくることだった。
「主演だからといって前に立って引っ張るというより、みんなと横一列で、二人三脚で作品をつくっていきたいという気持ちでした」
劇中では、「口」からでる言葉が恐怖を生む。では、板垣自身は言葉とどう向き合っているのだろうか。
「言葉は、良くも悪くも強いもの。魔力があると思っています。だから、言葉を発するときは、できるだけ慎重に選ぶようにしています」
普段から、自分の感情を言葉にして整理することも多いという。
「考えるのは好きなんです。自分が今どう感じているのかを言語化してみたり、芝居でも感情を言葉で整理したりすることは多いので、自然とそういう習慣が身についているのかもしれません。言葉の先に誰かがいる。それを、いつも忘れないようにしています」
【INFORMATION】
映画『口に関するアンケート』
公開中。大学生・村井翔太(板垣李光人)は、仲間と肝試しで「呪われた木」がある墓地を訪れる。しかし翌日、仲間の一人が忽然と失踪。5人の証言をもとに真相を辿るうちに、想像を超える恐怖の真実が浮かび上がっていく。
ヘアメーク:信沢Hitoshi
スタイリング:石井大
衣装:パンツ(LES SIX/MATT.)リング(PLUIE/PLUIE Tokyo)その他スタイリスト私物
画像ページ >【撮り下ろし写真あり】『口に関するアンケート』で不可解な失踪事件に巻き込まれる大学生を演じた板垣李光人(他4枚)
