10月24日、都内で、子役の吉井一肇(12)が映画『エクレール・お菓子放浪記』で『第20回金鶏百花映画祭』の外国映画部門で最優秀男優賞し、会見を行った。
『中国のアカデミー賞』と言われる映画祭で、『香港電影金像奨』『台湾金馬賞』と並ぶ中国の3大映画祭の一つ。子役が同賞を受賞するのは史上初で、日本人としては08年度の映画『おくりびと』で俳優の本木雅弘(45)が受賞して以来2人目の受賞となった。現地に赴き、吉井の代わりにトロフィーを受け取ってきた近藤明男監督(63)は帰国したその足で会見場に現れ、
「こんなに早く吉井くんに渡せるとは思わなかったのでうれしいです」と笑顔であった。吉井は手渡されたトロフィーを何度もまじまじと見つめ「思ったよりも重くて。とてもうれしい」と嬉しそうであった。
同作は震災前に宮城・石巻市などで撮影。戦中戦後を生き抜く孤児・アキオ役を演じた吉井は「知らせを聞いて、どれだけ大きなことなのか実感が湧かない」と語った。芸能関係で初の賞が世界的な受賞となったが「もっと多くの人に見てもらえるきっかけになってうれしい」と笑顔で語った。
(撮影:鈴木鍵一)