「あの子はちょっと変わってはいますけど、でも本当は優しい子なんですよ」

本誌の取材にこう答えてくれたのは『ゴールデンボンバー』(金爆)のボーカル・鬼龍院翔(28)の実母だ。鬼龍院の実家は東京の下町で写真館を営んでいる。彼は3人兄弟の真ん中だ。取材には応じないように言われているとのことだが……。

「うちの商売に迷惑をかけちゃいけないと思って、いろいろと気遣ってくれているんですよ」と、実母はほほ笑んだ。
 
鬼龍院は自伝『ゴールデンボンバーのボーカルだけどなんか質問ある?』(ユークリッド・ミュージックエンターテイメント刊)の中で、自分の”悪さをしてしまった”少年時代をこうつづっている。

《非行で捕まってしまったのは中学2年生の12月初めあたりだったんだけど、その直後のクリスマスに、母親が四和音出る小さめのキーボードを買ってくれた》

補導されて以来、家には居づらくなりふさぎこんでいたという彼を救ったのが母だったという。

《そのタイミングって、絶妙だったと思う。そのあたりから、ギターも本格的に始めて》

一度は過ちを犯した彼を更正させ、音楽の世界へと導いてくれたのが、母から贈られたキーボードだった。記者が「息子さんはそのキーボードを今でも使っているようですね」と水を向けると、母は言った。

「なんかねえ、今も持っていてくれているようですけど……。家には帰ってきませんが、テレビでも元気にやっているのが見られるので、それだけで十分です」

”金爆”誕生の原点となった鬼龍院の更生。そこには笑顔で見守り続けた母の存在があった。

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