“ゆっくり食べれば、食べすぎを防ぐだけでなく、カロリー消費量もアップする”ということが、東京工業大学の実験で明らかになった。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は言う。

 

「10人の男性被験者を2つのグループに分け、300キロカロリーある棒状の栄養調整食品を、一方はできるだけ早く、一方はゆっくり食べてもらい、食後90分後のエネルギー消費量を比べると『早食い』の消費量は体重1キロあたり7カロリー、『遅食い』は180カロリーと、大きな差が出ました」

 

同じカロリーの食事をとっても、食べるスピードによってエネルギー消費量は違ったのだ。食べるスピードは血流にも影響を及ぼす。さらに早食いで心配なのは、血糖値の乱高下。一気にたくさん食べると血糖値も急上昇し、インスリンも大量に分泌される。すると血糖値が急降下。こうした乱高下は、糖尿病の発症につながるそう。

 

「また、血糖値が上がりすぎると、余った糖は筋肉や脳に届けられず脂肪として貯蔵されてしまうので、血流の悪化は肥満にも関連しているといえるでしょう。ゆっくり食べることは、消化活動に不可欠な、消化管の血流アップにもつながります。消化管の血流量が多いということは、それだけ消化活動が盛んという証し。これによって、エネルギー消費量が上ったのでしょう」

 

では、どれくらい「ゆっくり」食べればいいのか。実験で「早食い」グループが食べるのにかかった平均時間は1分43秒で、咀嚼回数137回。対して「遅食い」グループは8分17秒、702回だったという。

 

「ふだんから一口ごとに箸を置き、30回は噛むようにすれば、かなりペースは落ちるでしょう。軟らかいものばかりでなく、根菜など、歯ごたえのあるものを食べるように意識すれば、食物繊維も取れて、満腹感も得られやすくなります」

 

この夏へのダイエットは、ひたすら「ゆっくり」食べるだけです!

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