「血液型による性格の違いはよくいわれることですが、じつは、体質にも違いがあります。その違いを利用したのが、血液型別の食べ合わせダイエットです」
そう話すのは、ダイエットカウンセラーとして、これまで5千人以上に食事指導をしてきた管理栄養士の伊達友美さん。伊達さんは自らのカウンセリングの中で、相談者のプロフィールの聞き取りを重ねるうち、各血液型の体質に一定の傾向があることに気づいたという。
「血液型は、民族のルーツの表れでもあります。A型は日本人のような農耕民族に多く、O型は南米のインディオに多い狩猟民族型。B型は遊牧民族に多い血液型で、インドや中国などに多いですね。もともとの体質や食習慣も違ったわけですから、当然、合う食べ物も違ってきます」
伊達さんによれば、ダイエットにおける食事でもっとも重要なのは、「消化」。食べたものをきちんと消化し、それを吸収することで代謝を上げることができるからだ。そこで伊達さんに、各血液型の体質の傾向、おすすめの食べ合わせを教えてもらった。
【A型】
「もともと農耕民族なので、穀物や野菜、果物類など、植物性食品の代謝が得意。ですから、タンパク質も大豆のような植物性のものか、魚でとるといいでしょう。魚と卵まではOKのゆるいベジタリアンスタイルが合っています」
食べ合わせは、米、野菜たっぷりの味噌汁、焼き魚のような典型的和食がベスト。さらに米にのりを合わせれば、アミノ酸のバランスが整い、脂肪燃焼効果を高めることもできるのでおすすめだ。
【O型】
「狩猟民族がルーツのO型は、ふだんから積極的に肉を食べましょう。玄米菜食のような野菜メインの食事は向きません。動物性タンパク質が不足すると、必要な栄養素が体内に行き渡らなくなります。すると、血液が十分に作れず貧血を起こしたり、肌まで栄養が行き渡らず乾燥肌になったり、冷えによるニキビができやすくなってしまいます」
食べ合わせとしては、肉の消化を助けてくれる、食物酵素や乳酸菌のとれる食べ物を合わせるのがポイント。焼き肉なら乳酸菌豊富なキムチ、すき焼きなら酵素がとれる生卵を。
【B型】
「B型は遊牧民、つまり、ミルクやチーズなどの乳製品を多くとってきた民族がルーツなので、全血液型の中で唯一乳製品の分解ができるタイプ。逆にいえば、ほかの血液型には乳製品は向きません」
そしてO型と同様、肉をとることも重要。だが、実際にはタンパク質や良質な油が不足しがちな人が多いと伊達さんは指摘。揚げ物などで酸化した油をとるのは最低限にして、さらに食べ合わせを工夫しよう。から揚げを食べるならレモンを、ラーメンなら酢を入れると、酸化した油を中和できる。
【AB型】
「ほかの血液型に比べ、とくに冷えやすい体質なのに、体を冷やすといわれる小麦製品を好んでとり、逆に汁物をとらないという偏った食傾向があります。食事には、必ずスープや味噌汁を組み合わせて体を温め、代謝アップを。今なら鍋もおすすめです」
どうしてもパスタやピザを食べたいなら、体を温める効果のあるカプサイシンを含むタバスコを合わせて。すしも体を冷やしやすいので、食事の合間にガリを忘れずに。