「本来、冬は基礎代謝が上がる季節です。これは、寒さから身を守るべく体を震えさせることで、エネルギー(熱)を消費するため。しかし、そのぶん体は“省エネモード”になるうえ、よりいっそうエネルギーを摂取しようとするため、結果として、いつも以上に太りやすい季節になるのです」

 

そう語るのは、医学博士の福田千晶先生。冬は本能レベルで太る時期。しかも、現代の女性は、昔以上に“冬デブ”リスクが上がっているという。福田先生が警鐘を鳴らす。

 

「もともと、女性は男性に比べて自分の体形に敏感ですが、冬は厚手の服装になることで、スタイル維持への意識が低下しがち。加えて、最近診察を通して気がついたのが、ファストファッションブランドで販売しているカップ付きキャミソールやブラジャーを着用している女性が増えたことです。これらはサイズがS、M、Lと大まかなため、多少太っても気がつきにくい特徴があります」(福田先生・以下同)

 

安価で着心地のいい下着は現代女性の味方だが、冬デブ回避のためには気をつけたほうがよさそう。

 

「そして、家電や物流サービスが充実したことによる、慢性的な運動不足。昔の人は生活するだけでも多大なエネルギーを消費していましたが、いまはボタン1つで掃除や洗濯ができるばかりか、インターネット通販で、なんでも買える時代です。さらに、近くのコンビニでもおいしいスイーツが手に入るようになり、わざわざ電車に乗ってデパ地下まで出かけなくてもよくなりました。地方でもお取り寄せが可能なため、“体を動かすことなく、ごちそうが食べられる”ようになってしまったのです」

 

極め付きは、高齢化に伴うアクティブシニアの増加や、家族観の変化。こうした世相も、読者世代の思わぬ冬デブ因子に!

 

「いまの高齢者はまだまだ元気。40~50代の娘が正月に実家に帰っても、おせちをはじめとした正月の準備は老親が整えてくれることが、珍しくなくなりました。嫁姑の間柄でも、昔に比べ、お姑さんがお嫁さんに家のことをさせるのをよしとしない風潮が高まっています。結果、昔であれば帰省先で家事の先頭に立っていたであろう主婦たちも、気疲れはともかく、物理的には昔より負担は軽減されている傾向にあるといえます。大掃除も家電が助けてくれますし、買い出しと料理は省略。おせちは注文する家庭も増えたはず。家族であれ、外注であれ、“誰かにやってもらえる”環境になった女性は、とくに、年末年始は太りやすいと心得たほうがいいでしょう」

 

福田先生によれば、冬デブ人口が昔より増えたかは定かでないものの、「太り方が顕著になったと感じられる」そう。誰しも一度は年末年始で2~3キロ太った経験はありそうだが、最近では1週間の正月休みで、10キロ近く太ってしまった、というケースもあるのだとか!

 

「また、人は体重が増えるとそれを維持しようとして、以前より食欲が増してしまうという困った本能もあります。体は2~3キロ増えただけでも動きにくくなります。冬デブを放置すると春になっても体が重く、運動量は減るいっぽうで、さらに食べるという悪循環に陥ります。早めに対処しないと、どんどん太り続ける恐れがあるのです!」

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