日本最多の店舗数を誇るヘッドスパ専門店「プーラ」の経営者で、『白髪は防げる!』(かんき出版)などの著書がある頭髪専門家の辻敦哉さんが白髪についての新習慣を教えてくれた。
これまで1万人以上の白髪ケアをしてきた辻さん自身も、20代から白髪で悩んできたという。
「とくに美容系の企業から独立してヘッドスパ店を開業したころ、家族が100万人に1人という難病と診断されて24時間看護が必要になったときには、白髪が一気に増えました。この白髪は本当に、もう元には戻らないのかと疑問に思い、研究をはじめ、お客さんにも提案していったところ、生活習慣によって白髪は改善できることがわかってきたのです」(辻さん・以下同)
辻さんによると、血流の悪化が原因にーー。
「血液の流れが滞り、頭皮の温度が低くなっているところに白髪は生える傾向にあります。こめかみより上の血管はほとんどが毛細血管で、ここの血流が悪くなると、頭皮まで血液が届きにくくなるので、注意が必要です」
辻さんの研究によると白髪は、多く生えている部分によって3つのタイプに分けられるという。ここでは、血流不足と紫外線の影響による「分け目タイプ」の対処法を紹介。
【分け目タイプ】原因:血行不良、紫外線
分け目や頭部全体に広がる白髪は、毛細血管の血流悪化が最大の原因。さらに、いつも同じ位置で髪の毛を分けている人は、知らず知らずのうちに紫外線をたくさん浴びて白髪の 原因になっていることも。
対策:血流を促し、栄養豊富な血液を頭皮まで送り込むことが重要。血行をよくする食材も意識して取ろう。また、分け目を変えたり、帽子や日焼け止めで頭皮の紫外線ケアも忘れずに。
〈食〉ほうれん草で活性酸素を除去
ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤなどの緑色の濃い野菜は、抗酸化作用があるため、紫外線を浴びて発生した活性酸素を除去する効果が期待できる。また、ほうれん草に含まれるビタミンEには血流の流れをスムーズにする効果も。
〈整〉ブラシのピンはナイロン製のものを
血行を促進する頭皮マッサージを目的としてブラシを使う場合はピンの部分の素材がナイロン、もしくは根元のクッション性が高いものを選ぼう。プラスチックのようにピンが硬かったり、根元の土台がないと、知らぬ間に頭皮を傷つける可能性があるため注意が必要。
〈ツボ〉血流の滞りを改善
手首の横しわの上、小指側にあるくぼみ・神門(しんもん)を刺激することで、精神状態を安定させ、ストレスによる血流障害を改善させる。また、血の巡りに関わる重要なツボ。ひざのお皿から指3本分足のつけ根に向かった大腿骨(だいたいこつ)の内側・血海(けっかい)をゆっくり押すことで血液の滞りを改善。6秒押して6秒休むを3セット。
効果的な対策を実行し、悩める白髪とおさらばしよう。