画像を見る

8月4日は、7月23日に続く2回目の「土用の丑の日」。日本では古くから土用の丑の日にうなぎを食べる習慣があり、夏の風物詩となっている。

 

「中国から伝わった『陰陽五行思想』に基づき、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を『土用』と呼びます。その期間に十二支を当てはめると、今夏のように『土用の丑の日』が2回到来する年もあるのです。季節の変わり目である土用は、体調を崩しやすい時期でもあります。

 

夏の土用は、“『丑』にちなんで『う』のつく食べ物を食べると夏バテしない”と言い伝えられてきました。また諸説ありますが、江戸時代に平賀源内が土用にうなぎを食べることを広めたという俗説は有名です。売れ行きが伸びずに悩んでいるうなぎ店の主人に、『土用の丑の日』と店に貼り紙をするよう勧めたところ大繁盛に。そこから夏にうなぎを食べる習慣が定着したと伝えられています」(民俗学研究関係者)

 

いまや、日本の食文化を代表する一つであるうなぎ。そんななか、Twitter上ではうなぎをめぐって“ある投稿”が注目を集めていた。

 

《「土用だから鰻を食うぞ!」と呟いたら「絶滅に瀕している鰻を追い詰めて楽しいですか?」とレスされ、「土用だけど絶滅しかかっているから鰻は食べないぞ!」と呟いたら「鰻屋さんの営業妨害、楽しいですか?」とレスされたので、もう鰻は話題にしません》

 

7月24日、こう呟いたのは漫画家の田中圭一氏(60)。

 

日本では’13年に環境省がニホンウナギを「絶滅危惧IB類」に区分し、翌’14年には国際自然保護連合(IUCN)もレッドリストに指定した。そのような背景もあり、“うなぎを食べることは悪”と捉える人たちから批判を受けたようだ。しかし食べることを控えようとすれば、今度は“うなぎ店の営業妨害だ”と角が立つことに……。

 

国内で消費されるうなぎは100%天然由来。自然環境下で生まれた天然稚魚のシラスウナギを採捕し、養殖池で育てて出荷される。つまり、シラスウナギの採捕量によって、その年のうなぎの出荷量が左右されることになる。

 

「水産庁によれば、’22年漁期のシラスウナギの国内採捕量は10.3トンでした。東アジア全域でシラスウナギの水揚げが遅れたこともあり、前年よりも不漁となりました。その影響もあり仕入れ値の高騰を余儀なくされていますが、土用の丑の日に向けた需要は依然として高いのです」(全国紙記者)

 

次ページ >およそ20年で「特別な食べ物」から大量消費に変化

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー: