画像を見る

日本の国民食として100年以上にわたって愛され続けている「とんかつ」。しかし、そんなとんかつの“トレンド”が物議を醸している。

 

発端となったのは、1月中旬にSNSにアップされた、あるとんかつ店を紹介する投稿。そこには、とんかつ店の味を絶賛する文章とともに、鮮やかなピンク色の断面を見せたとんかつの写真が。中には中心部が赤みがかったとんかつも。しかし、この投稿に対してネット上では”生焼けでは?”“食べて大丈夫?”と指摘するコメントが相次いだのだ。

 

それもそのはず。厚生労働省のホームページにも記載があるように、豚肉は食品衛生法に基づいて、生食や販売、提供の全てが禁止されている。また厚生労働省は「『新鮮』かどうかは、関係ありません」とした上で、豚肉については「中心部まで十分に加熱して食べる」ように繰り返し記載して、注意を呼び掛けている。

 

近年、このように鮮やかなピンク色の断面を謳う“レアとんかつ”を提供するとんかつ店が増加し、人気を博している。実際、とんかつ店の公式HPやグルメサイトなどで「レア具合」「赤みがかった」と紹介されることも多い。SNSでも、「#レアとんかつ」と書き添えて料理店を紹介する投稿は数多く存在している。

 

果たして、注目集める“レアとんかつ”の安全性は担保されているのだろうか。そこで、フードジャーナリストの山路力也氏に話を聞いた。まず、山路氏は豚肉の生食の危険性についてこう指摘する。(以下、カッコ内は全て山路氏)

 

「しっかりと火入れのされていない豚肉などを食べると『E型肝炎ウイルス(HEV)』に感染するリスクや、『サルモネラ属菌』『カンピロバクター・ジェジュニ/コリ』等の食中毒のリスクがあります。また寄生虫などへの感染リスクもあります」

 

やはり感染、食中毒など、生食ではリスクの高い豚肉。一方で、料理店側から「レア」をアピールする声が高まる中、食べる際にはどのようにして安全かどうかを判断すれば良いのだろうか。

 

「中心部分と周辺部分の色の差が大きいものは加熱不足の可能性が高いです。全体的にうっすらとしたピンク色であれば加熱されている可能性が高いですが、リスクを避けるためには信頼のおける料理人のいる飲食店で喫食することが間違いありません」

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: