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乳幼児期に起こるイメージが強いアレルギーだが、大人になってから発症するケースも多く、患者数は年々増加。今や2人に1人はなんらかのアレルギーを持っているとも。食物によるアレルギーに関しては、最近増加の傾向にあるという。好きな食べものが食べられなくなったら大変! 早速、食物アレルギーの第一人者である相模原病院の福冨友馬先生のもとへ。

 

「大人になってからの食物アレルギー発症のメカニズムは、食べることによって発症するもの(経口感作)と皮膚や粘膜からアレルゲンが侵入して始まるもの(腸管外感作)の2つ。なかでも多いのは、腸管外感作で起こる果物・野菜アレルギーです」(福冨先生・以下同)

 

ヘルシーなイメージの食材が後天性のアレルギーの原因とは……。

 

「実は、果物・野菜アレルギーの原因の9割近くは、花粉症が原因です。花粉症の人が特定の果物や野菜を食べることでアレルギーが引き起こされます。花粉症を発症した患者さんの一部が、果物や野菜に含まれる花粉と似たアレルゲンに反応することで、発症してしまうのです」

 

花粉症と似た果物・野菜の組み合わせ(福冨友馬先生の監修による)は次のとおり。これらは発症すると、口や喉にかゆみや腫れが出るのが特徴だ。

 

【原因】

果物・野菜(りんご、もも、メロン、大豆ほか)

 

【主な症状】

喉のかゆみ、唇の腫れ、アナフィラキシー

 

【アレルギーの特徴】

花粉と似た構造を持つ果物・野菜に反応。シラカンバやハンノキアレルギーは、りんご、もも、大豆など、イネ科のブタクサ、ヨモギアレルギーではメロン、バナナ、トマトなどに反応する

 

「残念ながら、一度発症すると一生治らない人が多いです。花粉症が治らないと、アレルギーも治らないわけですから。とはいえ、花粉症だからといって、このタイプのアレルギーが必ず発症するわけではないので、症状がなければ摂取を控える必要はありません」

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