昨年から今年にかけて、人気女性アナウンサーや女優たちが、自身の“黒い感情”を次々とさらけだすと、「闇キャラ」と称され話題になった。容姿にも恵まれ、地位や収入面でも成功したと思われる立場にあっても、自分の存在意義が見いだせない、人生にむなしさを覚える、などと感じる彼女たちの心の内に驚かされると同時に、ネット上でその発言を支持する声の多さから、「心の闇」を抱える人たちが多く存在することも浮き彫りとなった。

 

「心に闇を抱えている人の多くは、心と体のバランスを崩している状態だといえるでしょう。人には笑顔で接している一方で、自信が持てずテンションだけが高く、心身が休まらず、いつも空回りしている状態ですね。対人関係、つまり、人付き合いを見つめ直すことも必須ですが、疲れきった自律神経の働きを立て直すことが先決だと思います」

 

そう話すのは、精神科医の名越康文先生。今日この日から、私たちが自分でできることはあるのだろうか? 名越先生の答えはとてもシンプルなものだ。

 

「心と体はつながっています。だから、生活習慣を見直して健康的な生活を取り戻すことに尽きます。食事と睡眠と運動、この3本柱を規則正しく生活に取り入れて自律神経が力を回復すれば、ストレスもたまりにくくなり、心身のバリア機能も高まります。そして、自分を支配していた“思い込み”を捨てることも大切。ネガティブな言葉はネガティブな感情を呼び込むので封印し、自分を癒す言葉、勇気づける言葉をたくさんかけてあげましょう。ときには友人に不義理をしてでも自分の時間をつくり、体と心に根気よくケアを続けてください。そうすることで“自分の感覚”が再び得られ、闇が確実に光に変わっていきます」

 

「自分を変えたい!」と大げさな行動を起こす必要はない。次のことを意識してみよう。

 

■「7・2・1の法則」を胸に刻む

 

「自分のまわりに10人の人がいたら、自分を気に入ってくれる人が1人いる。ウマの合わない人が2人いる、残りの7人は自分次第で敵にも味方にもなる。これを絶対法則だと思ってください。つまり、どうがんばってもすべての人と仲よくはなれないのだから、そんなにがんばらなくてもいいのです」(名越先生・以下同)

 

■「大丈夫」を口ぐせにする

 

口ぐせは、心理状態や行動にも大きく影響するもの。

 

「ポジティブすぎる言葉は、自分へのハードルを高くかかげることになり、プレッシャーになるので、“大丈夫”がちょうどいいんです。失敗しても大丈夫。毎日10回唱えているうちに、やがて変化を感じられます」

 

朝の洗顔後に、鏡を見ながら「今日も1日、大丈夫!」と自分に語りかけを。

 

■苦手な人とはグループで付き合う

 

2人だけで会って長く話すと、よくも悪くもその関係性や相手への感情がエスカレートしがち。

 

「相手が積極的であれば、自分にそんな気はなくても、相手は親密になった気分になってしまうのです」

 

立場上、付き合わなければいけない相手に「ノー」と言えない状況なら、2人だけで会わず、グループ内の付き合いにとどめて。